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荒島岳(日本百名山29座登頂) [日本百名山]

長浜のホテルにチェックインし、元会社の同僚と翌日の天気をチェックする。元同僚は「てんきとくらす」という優れたアプリをみながら、翌日の14時頃には荒島岳の山頂は晴れそうだとする。ということで、せっかくここまで来たということもあり、朝の5時にロビー−集合という予定を立てる。
 朝の5時に自動車に乗り込んで荒島岳に向かう。北陸自動車道は雨がパラパラと降っている。同僚は「てんきとくらす」によると荒島岳はEという。ちなみに、「てんきとくらす」の評価はA〜Cであり、Aは「登山に適切」、Bは「登山にやや適していない」、Cは「適していない」であり、Eという評価が何かもよく分からない。私は職業が大学教員なので、それから類推すると、登山を考えること自体、非常識というようなことか。どうも、その日の明け方は荒島岳には雪が降ったそうである。
 とはいえ、荒島岳の登山口には向かった。荒島岳には大きく4つの登山ルートがある。最も人気があるのはJRの勝原駅を起点とする勝原コースである。ただし、これは非常に急登で厳しいという情報がウェブサイトに書かれていたので、中出(なかんで)コースを選んだ。これは、歩行距離は長いが、標高差もほぼ同じで、時間も10分ぐらい余計にかかるぐらいである。途中、コンビニで食料を購入する。中出コースの登山口の駐車場には7時ちょっと過ぎに着く。雨はパラパラとは降っているが、青空のようなものも見える。元同僚は、前線の雨雲が断続的に動いているが、そのうちなくなると指摘する。そして、14時頃には山頂も晴れそうだ、と言う。そのような状況なので8時30分まで逸る気持ちを抑えて、8時30分まで登山口の駐車場で仮眠を取ることにする。小雨が時折、車のフロントグラスに降る。その音を聞きつつ、前途多難かもしれないと思うが、とりあえず急いては事をし損じると自分に言い聞かせる。さて、とはいえ二人とも8時20分ぐらいにはいてもたってもいられない気持ちになり準備をし始めるような感じになる。念入りにチェックをすると、9時頃にはどうも空も明るくなってきた。ということで、登山を開始する。中出コースは途中までは林道を歩いて行く。そして、途中で分岐する。登りはまあまあきついが、驚くほどの急登ではなく、このコースを選んで正解だと思う。歩いて1時間30分ぐらい経つと、西側に雪山が見えてくる。なかなか美しいと思いつつ、あそこの山に雪が積もっているのであれば荒島岳の山頂も間違いなく雪が積もっているなと、不安な気持ちが首をもたげる。

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(登山開始時の駐車場の様子。まだ空は曇っている)

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(しばらく歩くと、素晴らしい山並みの展望を時折、見ることができる)

 ここらへんからはブナの森の中を通っていくのだが、これが非常に気持ちよい。元同僚が言うには、このブナの森を目的にここに来る人もいるようなのだが、それも納得だ。改めて本州の風土の美しさをつくる重要な要素はブナの森であるなと思う。高度が上がるにつれて、雪が目立つようになり、遂に登山道が雪でみえなくなっているようなところも現れた。靴の足跡を辿って行くと、その靴跡をつけた人も道を間違えていたようで、どこにも行けなくなっている。後ろを歩いていた元同僚が、どうにか正しい道を見つけたので事なきを得たが、単独登山だと下手したら道に迷ったかもしれない。雪の怖さを思い知る。

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(中出コースは素晴らしいブナ林の中を歩いて行く)

 さて、2時間30分ぐらい経つと、小荒島岳との分岐点に到着する。この分岐点から1分で小荒島岳には行ける。私は体力もないため、10秒でも寄り道をするのを躊躇するタイプなのだが、元同僚は当然、行くでしょうという感じで向かっていく。私はしょうがないな、とついていったのだが、ここからは360度の展望だけでなく、荒島岳の素晴らしい山容を目の前にすることができる。今回の登山は、素晴らしい景色を十二分に堪能したが、小荒島岳からの展望が最も優れていた。荒島岳に登る人は是非ともここに登って欲しい。というか、ここにアクセスできるという事実だけで、勝原コースではなくて、中出コースを選ぶべきではないかと考えるくらいである。

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(小荒島岳から見る荒島岳の見事な山容)

 そこから勝原コースとの分岐点であるしゃくなげ平までは30分ちょっと。5月ということで、シャクナゲはもちろんのこと登山道沿いには白木蓮のような花も咲いていて楽しませてくれる。さて、しゃくなげ平から荒島岳の山頂までは1時間ぐらいだそうだが、途中、もちが壁という難所を通る。普通の状態でも雪が積もっていたらさらに大変だ、と戦々恐々とした気分で登り始める。ただ、幸い、もちが壁のロープがあるような急斜面では雪は積もってなく、雨が降った直後で泥濘んでおり、泥まみれにはなったが、どうにか登ることはできた。しかし、もちが壁の後に登山道が雪で完全に被われているところがあった。ここは下ってくる登山者達が異口同音に、「大変なところがある。とはいえ、アイゼンは必要はない」と言っていたところだ。この難所は、登山道が急に1メートルぐらい積もった雪に被われて壁のようになっており、その雪の部分にまではい登らなくてならないような状況になっていた。私よりも度胸がある元同僚がここを登ろうとしたら、足をひっかけ損ねて酷い状態で雪のない泥の道を滑ってしまった。私はそれをみて、これは雪というよりかは、泥の部分を歩くためにアイゼンが必要だと考え、ここでアイゼンを着ける。アイゼンを着け終わって顔を上げると元同僚の姿はなくなっていた。どうやったのかは分からないが、アイゼンを着けずに登ったようである。さて、私はアイゼンを着けたこともあり、滑らずにここをクリアすることができた。雪の壁の場所を通り過ぎても、しばらくアイゼンを着けて歩いていたが、結局、アイゼンが必要だったのはこの部分だけであった。


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(シャクナゲ平を過ぎたところに生えていた白木蓮(だと思われる花))

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(登山道の前に立ちはだかる雪の壁)

 この難所を過ぎると、それほど苦労せずに荒島岳の山頂に登ることができた。時間は13時40分。登り始めてから4時間40分ちょっとである。さて、展望は素晴らしかったが、風が強いこともあり、降りてしゃくなげ平で食事をすることにする。下りでは、私だけでなく元同僚もアイゼンをつけて例の難所を通り抜けることにする。アイゼンをつけると、やはり雪の上での安定性は格段に向上する。

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(山頂そばの登山道から見た白山の山々)

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(山頂での証拠写真)

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(山頂から能郷白山方面を望む)

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(山頂から見た白山の山々)

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(山頂から越前大野市街を望む)

 下りはなかなか太股、足首、膝に来たが、幸い、痛みを伴うこともなく、無事に17時30分には駐車場に着くことができた。
 その後、郡上を経由して、新東名で家路へと急いだが、結局、その日のうちには帰宅できず、家に着いた時は1時を回っていた。これは、荒島岳と伊吹山を登る順番を変えたからだが、伊吹山はともかく、荒島岳は素晴らしい登山を体験することができて、たいへんよかった。

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(戻ったら駐車場には西日が差していた)
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