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両神山(日本百名山登頂23座) [日本百名山]

 埼玉県の奥秩父山塊にある両神山に行く。埼玉県には百名山が3つあるが、そのうち2つは県境にある。県境ではなく、すべて埼玉県内にある百名山は両神山だけである。そういった点からも、両神山は「埼玉県の山」というシンボル的な意味合いも有する山であると思う。
 5月中旬の土曜日、友人の車に乗せてもらい都立大学の家を13時に出た。花園インターチェンジを経由して両神山荘に着いたのはほぼ16時。3時間で着いてしまうので近いものである。早い風呂に入り、夕食は18時。食事は思いの外、豪勢で地の物が中心で鮎以外はすべて精進料理のようなベジタリアン志向であったが、好感が持てる。その後、部屋で多少、友人との旧交を温め、19時には寝る。起きたのは1時30分で、ちょっと早すぎだが、睡眠時間は確保している。ただし、この山荘はソフトバンクが繋がらないので、時間は持て余す。
 布団を上げたのは4時30分。登山準備を開始し、パッキングが終了したのは5時15分。朝食は5時20分過ぎには準備されており、チェック・アウトを済ませ、昨晩お願いした昼食(500円)を受け取り、登山を開始したのは6時。ここまでは予定通りである。両神山は山岳信仰の霊峰である。というのが、登山口を上がって5分ぐらい経って鳥居をくぐらせられることで改めて思い出す。登山道には多くの石仏や石塔が置かれており、つい最近、設置されたと思しきものもあった。天気は曇りで、小雨がたまにぱらつく感じではあるが、レインコートを着るほどではない。登山道は急峻な谷の間を縫うように行く。道は狭く、ちょっと油断をすると滑落する危険さえある。行きはともかく、疲労が溜まった帰りには気をつけないといけないであろう。
 会所という休憩所は6時35分に到着。それからは、渓流を徒渉しながら高度を上げていく。昨日までの雨で登山道は泥濘んでいる。上りはともかく下りはちょっと大変であろう。特に展望がない谷をずっと歩いて行くがブナやもみじなどからなる落葉樹林の森は美しく心も落ち着く。途中、いくつか鎖場があるが、滑りやすい岩に設置されており、どちらかというと上りではなく下りようである。8時30分頃に清滝小屋にようやく着く。ほぼコースタイム通りではある。ここのトイレは相当、清潔であり、登山者にとっては有り難い。
 さて、ここからは急登が尾根に出るまで続く。鎖が大変というよりかは、泥濘みが難しい。つりそうな感じになったので、ちょっと休んで身体をほぐす。なかなか厳しい坂が続くが、どうにか両神神社には9時30分頃に着く。そこから尾根まで一挙に登ると、両神山頂へ目前である。ここでストックをリュックにしまい込み、最後の鎖場。ロック・クラミングのような岩場を登るが、それほど難しくはなかった。山頂に着いたのはほぼ10時。両神山頂からは素晴らしい展望が得られるという話だったが、我々は白いガスしか見えなかった。とはいえ、雨が降らなかったことは不幸中の幸いだ。また、両神山はアカヤシオツツジが有名であるが、ちょっと満開には早かったが頂上でもこれらの可憐な花を見ることができた。昼食を食べるにはちょっとスペースが狭いことと、まだお腹も空いていないので、そのまま一挙に清滝山荘まで下る。この時、気をつけたにも関わらず泥濘みに足を取られ、尻餅をつく。この泥濘みを下るということで慎重になったこともあり、下りはコースタイムを大幅に上回り、下山したのは14時ちょっと前であった。
 曇っていたために展望が得られなかったこと、また登山道が泥濘んでいて歩きにくかったなどの問題もあったが、奥秩父の大自然を体験できたことは意義のあることであった。機会があれば再びチャレンジしたいとも思わせられたが、まだ登っていない名山が多いので、それは先のことになるかもしれない。

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(朝霧の中の両神山登山口周辺)

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(両神山荘。山小屋ではなく民宿でした)

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(清滝山荘までは、渓流に沿って谷を登っていく)

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(美しいブナ林)

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(山頂はあいにくガスで素晴らしいといわれる展望はまったく得られませんでした)

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(山頂でのアカヤシオツツジ)
タグ:両神山
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筑波山(日本百名山登頂22座) [日本百名山]

 ゴールデン・ウィークに筑波山にチャレンジする。朝、7時前に都立大学を出て、北千住でつくばエクスプレスに乗り換えた。その際、「筑波山ある切符」というものを購入したのだが、これはつくばエクスプレスだけでなく、「直行筑波山シャトルバス」にも乗れる。これで3050円。北千住からつくば駅までの往復で2060円。つくば駅から、筑波山のロープウェイの山麓駅のつつじヶ丘まで片道800円以上するので、これは大いに得する。お勧めだ。
http://www.mir.co.jp/service/otoku/arukippu.html
 さて、つくばエクスプレスもつくば駅まで乗るのは初めての体験だったのだが、あっという間につくば駅に到着した。そこから筑波山の登山口のつつじヶ丘まで行く「直行筑波山シャトルバス」は30分間隔で運行している。結構、並んでいたがうまく9時30分発のバスに乗ることが出来た。これで10時30分にはつつじヶ丘に着くだろうと思っていたら、筑波山神社に向かう道が大渋滞。ほとんど歩くより遅いようなスピードになり、筑波神社口のバス停に着いたのは11時30分。これから、つつじヶ丘までも渋滞しているという話なので、これはたまらないと思い、予定を変えて筑波神社から登山を開始する。
 なぜ、正統のルートではなく、つつじヶ丘から登ろうとしたかというと、睡眠不足であったからだ。通常であれば、こういう時は登山を避けるのだが、私は来週、両神山を登山する計画をしている。今シーズンの最初に両神山を登るのは流石にリスクが高い。そういうこともあって、今日は多少の無理をして筑波山にチャレンジしたのである。さて、しかし、つつじヶ丘からのルートに比べて、筑波神社からのルートは二つあるが、どちらもずっと厳しい。私は百名山にチャレンジをし始めてから、楽な百名山はない(強いていえば大菩薩峠は楽かもしれない)ということを思い知らされているが、標高877メートルという百名山で最も低いこの標高の筑波山も、筑波山神社から頂上までの標高差712メートルをほとんどケーブルカーに並行に登っていく。つまり、712メートルを階段で上るような登山なのだ。
 筑波神社口のバス停で降りると、そこから筑波山神社まで歩いて行かなくてはならない。道路には歩道の幅がなく、ちょっと危険を感じる。筑波山神社はなかなか立派な拝殿であった。さて、神社を抜けて、ケーブルカーの入り口と登山道が分かれるところから、もう急坂が始まる。そして、急坂はほぼ一貫して続く。普通の階段より、ちょっとだけ緩やかなぐらいの斜度である。これは、きつい。とはいえ、90分間ほど歩くと御幸ヶ原という男体山と女体山を結ぶ展望が拡がる平坦な場所に着く。ここで、カロリーメイトと珈琲を飲み、時間もあまりないので男体山に挑む。10分ぐらいの上りなのだが、なかなか岩をよじ登る感じの急坂で決して楽ではない。この男体山からは南には霞ヶ関と水郷地帯が展望でき、なかなかの絶景である。この絶景が、筑波山の魅力であろう。
 さて、男体山から御幸ヶ原に戻り、次は女体山に向かう。男体山は871メートル、女体山は877メートル。ちょっとだけ女体山の方が高いが、筑波山を登頂したというには二つとも制覇しなくてはいけないような気がする。男体山と違って、女体山へのアプローチは緩やかであった。女体山は男体山に比べると、遙かに多くの人が狭い山頂にひしめき合っていて、ちょっと危険なぐらいであった。ここからは男体山の素晴らしい展望が得られる。また、ここから太平洋方面への光景も素晴らしい。
 さて、その後は「おたつ石コース」というルートでつつじヶ丘に向かう。このおたつ石コースは、登ってくる客が数珠のように繋がっていて、ほとんど一歩も動けないぐらい混んでいる場所もあった。まるで、ディズニーランドのビッグ・サンダー・マウンテンの行列のようだ。私は降りる方なので、ある程度、自分のペースで歩いて行くことができたが、逆方向は凄いストレスではないか、と思う。というか、もう15時近いのに、なぜ、登り始めているのかが分からない。また、ほとんどの登山者は軽装で、私のように登山靴を履いている方が珍しかった。さらには犬や幼稚園児ぐらいの子供、さらにはリュックに赤ん坊を背負っている人もいたりして、筑波山の人気の凄さを思い知らされた。私は、この4年間に3回、登山をしているが、こんなに登山をしている人が多い山は初めてである。そして、登山者でない、レジャー感覚で登っている人がこんなに多い百名山も初めて知った。
 また、つつじヶ丘に近づくと、つつじが群生しているところに出た。とはいえ、まだ蕾みが多く、つつじが満開状況になるのは1週間は早くきてしまったようである。
 帰りはつつじヶ丘からバスに乗ったが、帰りは1時間でつくば駅に着くことができた。その後、行きと同じルートで帰宅すると戻ったのは18時30分ぐらいであった。あれだけの渋滞に遭遇したにも関わらず、公共交通を用いて12時間で往復できたというのはなかなかアクセスのよい百名山である。値段も安いし、そういう意味では財布にも時間にも優しい山であると言えるだろう。なぜ、もっと早く訪れなかったのだろうか、と少し後悔する。
 とはいえ、「西の富士、東の筑波」というほどは立派ではないのは明らかである。しかし、この平坦な関東平野の東に唯一、地面から聳えるように立っているその姿は、その高さが低いにも関わらず感動的である。
 あと、今回の経験から分かったのは、つつじヶ丘から女体山へは登るより、降りる方がずっといいのではないだろうか。筑波山神社のルートに比べると、標高差は少ないかもしれないが、登山者渋滞で、遅くなるならまだしも停止状態になるというのは、登山の楽しみをすべて奪うのに等しいような状況であると思われるからだ。

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(バス停から筑波山神社までのアクセスは非常に今ひとつである)

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(筑波山神社の拝殿はなかなか立派である)

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(御幸ヶ原へコースの入り口)

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(昼なお暗い杉林の中を歩いて行く)

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(このような坂道をずっと登っていくという感じである)

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(上と同じ)

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(さらに坂は厳しくなる)

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(また、さらに厳しくなって、まるで壁のようだ)

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(御幸ヶ原に出る直前の階段)

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(あと少しの辛抱である)

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(男体山から女体山を展望する)

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(男体山から南を展望する)

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(男体山から北を展望する)

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(女体山から太平洋側を展望する)

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(女体山から男体山を展望する)

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(つつじヶ丘から女体山への道は登山者で溢れていた)

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(つつじヶ丘のそばではつつじが群生していた)
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赤岳(日本百名山登頂21座)・・登山日2016年10月22日ー23日 [日本百名山]

 八ヶ岳の赤岳にチャレンジすることにした。土曜日の朝4時30分頃、目黒区にある自宅にゼミの卒業生自動車で迎えにきてもらい、そのまま美濃戸までむかう。朝ということもあり、ほぼ渋滞もなく、美濃戸に着いたのは8時頃。準備をして出発したのは8時30分頃である。美濃戸からは北沢と南沢と二つのアプローチがあるが、ここは南沢を取る。沢沿いの深い樹林帯を進んでいく。南沢の渓流が美しい。時折、周辺の山々が展望できる。紅葉している山肌が美しい。10時30分頃には河原が開け、横岳が目の前に見える。八ヶ岳に来たな、というのを実感する。ただし、河原に出ると猛烈な悪臭が漂っている。テントからの糞尿の臭いである。これはたまらない。とはいえ、他にルートもないので鼻をふさぎながらも登っていく。

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登山口の朝日に照らされたススキが美しい)

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(南沢の深い森の中を歩いて行く)

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(美しい渓谷に沿って行く)

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(時折、姿を見せる紅葉に染まった山肌が美しい)

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(行者小屋に近づくと河原が広がるが、同時にとんでもない悪臭が漂ってくる)

 昼ご飯のスポットである行者小屋には11時頃に到着。出発地点から2時間30分ぐらいである。すでに、ここは標高2345メートルである。とはいえ、出発点の美濃戸が既に1700メートルはあるので、まだ650メートルぐらいしか登っていない。この小屋は、おでんとカレーが有名。ということで、おでんとカレーを両方注文する。カレーはインド・カレー、おでんは巾着、こんにゃく、大根、卵を注文。カレーは900円、おでんは550円也。カレーはトマトを随分と使ったような印象を受けるが、スパイスを上手く使っていて結構、美味しい。おでんもコンビニエンス・ストアのおでんよりは美味しいと思う(私は生まれて一度もコンビニエンス・ストアのおでんを食べたことがないので、これは想像でしかない)。珈琲は私が持参したインスタントのドリップ式のものを3人で分けて飲む。

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(行者小屋)

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(ここはおでんが有名らしい)

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(私が食したのはインドカレー)

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(行者小屋から望む横岳)

 さて、ゆっくりと休憩もできたので、再び登り始める。大変急な傾斜を登らなくてはならないのだが、行者小屋を抜けてもしばらくは坂がなだらかなままだ。かえって、そのなだらかさに不安になる。その不安が相当、強くなってきた頃に、ようやく階段が出現した。とはいっても、私がイメージしたものより緩やかな普通の傾斜の階段である。こんなペースで、どうやって標高差を稼ぐのかと危惧は募るばかりだ。そしたら、遂に鎖の急坂が出現した。この鎖の急坂を登り終えると梯子に直面する。八ヶ岳はまさに屏風のような山塊であるが、これに登るには、この屏風をほとんどロック・クライミングの用に這い上がっていかなくてはならないのだ。標高が高いこともあって酸素が薄く、私の呼吸は激しくなる。呼吸が整わないまま、梯子と鎖で高度を上げていく。何か考えると、足が止まるので、無我の境地になってひたすら登っていく。すると可愛いお地蔵さんが目の前に現れた。地蔵の頭に着いたのだ。目の前に金峯山や瑞垣山、そしてその手前に紅葉で色づいた清里の高原が広がる。絶景だ。ここからは、我々の宿泊先である赤岳天望荘も目の前だ。赤岳天望荘に到着したのは13時20分。

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(地蔵の頭が近づくと、坂もほとんど壁のように急になり梯子でしか登れない)

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(地蔵の頭周辺の急坂を振り返ったところ)

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(地蔵の頭に到着。あと少しで赤岳天望荘だ)

とりあえず、赤岳天望荘にチェックインをして荷物を置いて、赤岳へとチャレンジする。明日、登頂する予定であるが、明日は天気が崩れているかもしれない。若干曇り気味であり、風も強いが富士山は見える。赤岳は360度の絶景であるという。体力的には相当、バテもみられたが、水とカメラだけを持って登ることにした。赤岳までのルートは鎖場の連続であり、相当の急坂を登っていく。標高が高いこともあり、激しく息をしてしまい、ちょっと休んでも落ち着く気配がない。酸素が少ないので身体が過敏に反応しているのであろう。とはいえ、ここで登らなくては明日、悔やむことになるかもしれない、との危機意識から気力で高さを稼ぐことにする。さて、どうにか気力で頂上に登ると、まさにガイドブックに書かれたような360度の絶景がそこからは望むことができた。東には瑞牆山、金峰山、甲武信ヶ岳、北には浅間山、四阿山、横だけをはさんで蓼科山、さらに西を見れば北アルプス。この日は槍ヶ岳がしっかりとそのシルエットを見せていた。そしてその南には乗鞍岳と御嶽山。御嶽山はもの凄い存在感である。その手間には木曽駒ヶ岳を中心に据えた中央アルプス。南には南アルプスがそびえ立ち、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳がその堂々たる雄姿を見せている。登頂時刻は15時。
 下りも相当の斜度なので気をつけなくてはならない。鎖をうまく使って降りていく。16時前には宿に戻る。

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(富士山も素晴らしい雄姿を現した)

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(赤岳の山頂が近づいてきた)

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(赤岳山頂)

 赤岳天望荘は、個人部屋もあり料金は1万2千円と高かったが、他人と泊まることと比較すると本当快適である。夕食は17時からであったが、ほぼ1時間爆睡する。後で振り返れば、この時点で既に高山病になっていたのかもしれない。夕食はバイキングで、それほど美味しくはないが、山小屋ではエネルギーになるものは何でも有り難い。とはいえ、ここで美味しいと思わなかったのは高山病ということかもしれない。夕食を取ったら、そそくさと寝る。
 翌日、4時頃に起きる。9時間ぐらいは寝ているはずなのだが、全然、眠気が取れない。しかも頭痛もする。これはちょっと調子が相当、悪い。朝食は5時。まったく食欲がない。とはいえ、無理をして食べる。気持ちも悪いし、まさにこれは高山病の症状そのものである。これは、もう登れないかもしれないと絶望的な気分になる。
 日の出は5時50分頃であった。曇りとの天気予報に反して、天候は素晴らしかった。食事後、これは滅多にないチャンスと思い、気持ち悪いのを我慢して、写真を撮影する。さて、しかしちょっと動いていたら気分が快復してきた。せっかくなので、頑張って昨日に続き赤岳に登る。7時頃に出発する。なぜか、登り始めたら気分の悪いのが払拭されて、むしろ昨日より好調なペースで登ることができた。7時45分頃には山頂に着くことができた。赤岳山頂からの展望は昨日よりさらに優れており、朝日を浴びた阿弥陀岳、横岳が美しい。遠く恵那山から御嶽山、乗鞍岳から槍ヶ岳までを遠望することができる。素晴らしい。

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(赤岳天望荘からみる日の出時の富士山)

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(金峰山周辺から日は昇ってきた)

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(素晴らしい展望)

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(周囲の山々も朝日で赤く映えているのが美しい)

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(朝日を浴びた横岳)

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(昨日に続いて今日も赤岳に挑戦)

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(改めてすさまじい坂である)

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(赤岳頂上から富士山を望む)

 さて、これなら阿弥陀岳までチャレンジできるという気持ちになり、赤岳を下りて中岳経由で阿弥陀岳にチャレンジする。赤岳から中岳までは相当の急坂で、結構、注意を要する。鎖をうまく使って降りていく。中岳には9時15分頃に到着。中岳を越えると、阿弥陀岳と中岳道の分岐点に出る。ここで荷物やカメラを置いて、阿弥陀岳にチャレンジする。カメラを置いておくのは相当、躊躇したが、憂いのない状況でいかないととても登れないほどの急坂である。すべての力を出し切るような気力をもって望む。鎖場とガレという何とも難しい難所であるが、どうにか阿弥陀岳の上まで登ることができた。この阿弥陀岳からの展望も360度の素晴らしいものであった。天気も晴天であり、これまでの苦労が報われる。

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(赤岳から阿弥陀岳を望む)

 気をつけて坂を下り、分岐点に到着。分岐点を発ったのは11時頃。中岳道を降りていく。ちなみに中岳道は、梯子はおろか鎖もなく、非常に楽に降りていくことができた。行者小屋に着いたのは11時30分。しかし、ここはそのまま通り過ぎて、帰りは行きと違い赤岳鉱泉経由で北沢沿いに美濃戸に戻ることにする。これは、南沢は行者小屋を過ぎた後に前述したように強烈な悪臭がしていたからである。

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(中岳道で降りていく)

 赤岳鉱泉に着いたのは12時。赤岳鉱泉は行者小屋と比べても随分と清潔感のするいい感じの山小屋であった。行きと同じようにカレーを昼食で食べる。ほぼ同じコンセプトであり、おそらく同じレシピなのではないかと推察する。なんか炭酸ジュースが飲みたい気分になって、オレンジーナを注文したら400円もした。失敗だ。北沢は南沢に勝るとも劣らない渓谷美であり、急峻な坂を登るのとは違う楽しみを味わうことができた。このアルパインな環境が八ヶ岳の魅力なのだろう。美濃戸に戻ったのは14時20分であった。

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(赤岳鉱泉)

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(赤岳鉱泉でのカレー。行者小屋とほぼ同じ)

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(北沢は南沢に劣らず美しい。北沢の方が乾いている印象)

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(登山口の美濃戸に着いたのは14時ちょっと過ぎ)

 生まれて初めて訪れた八ヶ岳であったが、大変素晴らしい体験ができた。また、高山病になりそうであったが、それでも八ヶ岳を登れたことは大いなる自信に繋がった。あと79座であるが、来年も今年と同様に8座ぐらいを達成したいという気持ちになった。
 

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羅臼岳(日本百名山登頂20座) [日本百名山]

 3日間で日本百名山を3座挑戦する、という無謀に近い企画を実践したのだが、今日は最後の3座目である。1座目は雌阿寒岳、2座目は斜里岳、そして3座目は羅臼岳と、日にちが遅くなるほど厳しさは増してくる。私の持っている本によれば距離にして、3時間30分、5時間20分、7時間10分、累積標高差にして812メートル、1028メートル、1443メートル、ヒグマとの遭遇率にして、ほとんど会わない、ときたま会う、しょっちゅう会う、とどんどんとレベルが高くなっている。しかも、斜里岳の下りで私の弱点である左膝を痛めてしまった。万全の状態でも危ないのに、どうなるのか不安でしょうがない。
 さて、前泊したのは登山口の岩尾別温泉にある「地の涯(ちのはて)ホテル」である。ネーミング的にも、相当、レトロなログ風の宿を想定していたのだが、近代的な3階建ての宿泊施設でちょっと驚いた。私はおそらく25年ぐらい前にこの温泉に来たことがあり、表からも丸見えの露天風呂というおそろしく野趣溢れる環境に、決して高級感のしない宿が隣にあった(泊まってはいない)印象を持っていたからである。ちなみに、この野趣溢れる露天風呂に当時は、おそらくドイツ人と思われる若き男性達が入っており、その景観的インパクトが強烈に記憶に残っている。どうも、それからホテルは建て直しをしたらしい。ホテルに飾られていた昔の写真は2階建てで、もうちょっとこじんまりとしたものであったからである。私が見たホテルはこの昔のものであったのだろう。
 ホテルの温泉で朝風呂にも入り、二日間の筋肉の疲れを取り、スパッツ、膝サポーター、膝のテーピング、さらにはストックという4重の構えで望む。朝食のお弁当をホテルの部屋で取り、朝の6時50分頃に出発する。ヒグマ対策もあり、今回は調理道具をすべて置いていく。食事は乾物系のみである。これは、また荷の重さを少しでも軽減させたいという意図もあった。しかし、出発してちょっと歩いて膝に痛みを覚える。もうこれはあかん、と思い、同行している仲間に私を置いて言ってくれと伝えようとしたが、彼らに私のことで気を遣わせるのも抵抗があったので、我慢して行けるところまで行こうと決心する。
 登山ガイドでは、すぐに急坂、と書いてあったので相当、覚悟をしていたのだが、それほど急ではない坂を登っていく。これまで、大峰山や昨日の斜里岳のように、本当にきつい急坂を登ってきたので、これぐらいの坂だと急に覚えなくなってしまっているのかもしれない。40分ぐらい経つとオホーツク展望地。しかし、名称と異なり、ここではあまりオホーツクを展望できない。とはいえ、飛び抜けた晴天ということおあり、木々の合間から見えるオホーツクの青の美しさが疲れを飛ばしてくれる。海と空がグラデーションのように繋がっており、その境目が分からない。青という色のハーモニーの美しさは感動的だ。また、分厚いサポーターのおかげか、膝の痛みは消えないが、より痛くなるということはない。
 オホーツク展望地からはしばらく緩やかな平らが続く。弥三吉水という水場でちょっと休憩(8時30分)。冷たい水で顔の汗を拭う。また歩き始める。ここは極楽平とよばれる平坦のルートで、本当に楽である。平坦な道だと膝の痛みもちょっと忘れる。ピーカンの天気なので暑さはきついが、ときおり吹いてくる風によって癒される。極楽平の次は仙人坂。この坂はなかなかきついが、昨日の斜里岳に比べれば大したことはない。ただ、頭上に木の枝が覆い被さり、足下の石ころに気を取られていると頭をぶつけ、猛烈に痛い。背が高い人は、ここを抜けるのは相当、気を遣うであろう。さて、仙人坂を登り切ると銀冷水という水飲み場がある(10時到着)。命の泉のような美しい泉である。
 さて、銀冷水を過ぎると大沢という沢をのぼっていく。とはいっても水は流れていない。ただ、ここには雪渓が残っており、そのためにアイゼンを今回は持って来ている。初アイゼンかと緊張したが、雪渓の横にしっかりと登山道は確保されていたために、アイゼンは必要としなかった。雪渓を横切り、振り返るとオホーツク海が美しい。さて、羅臼平に近づくと斜面も緩やかとなり、右手には素場らしい高原植物のお花畑が広がる。
 そして羅臼平には11時頃に到着する。ここはまさに天上の楽園のような場所で、羅臼岳と三ツ峰山に囲まれながら、オホーツク海と太平洋が見渡せるという素場らしき一等地である。ここで昼食休みを30分ほど取り、フードロッカーに細かい荷物を預け、羅臼岳にチャレンジする。羅臼岳は優しいスロープの上にごつごつの岩の塊が乗っかっているような異様な形状をしている。12時頃に石清水を通り抜ける。ここから先は山登りというかはロック・クライビングのような状況になる。ストックを岩陰に隠して、両手を使って登っていく。途中で行き交った中年の男性が「これから山頂に行くの。風が強いよ」と言ったので、猛烈に反発心で燃え上がる。「あと30分ちょっとで山頂までなのに、これまで膝が痛いのを我慢してここまで来たのに帰れるか」と思うと、アドレナリンが出まくって、凄い勢いで登り始めた。ここは、相当の岩崖で高所恐怖症は怖じ気づくようなところで、私も軽度の高所恐怖症なので、何もなければ相当、怖がると思うのだが、このおじさんの言葉のお陰で、奮起した私はハイペースで登っていき、時折膝の痛みも感じたが、それにも打ち勝ち13時前には山頂に着いていた。山頂は岩だらけで、そのスペースも狭く、風も強かったが、そこからの360度の展望はすばらしい絶景であった。北には硫黄山をはじめとする知床連山と巨大なる雪渓、北東から東にかけては国後島の爺爺岳をはじめとした秀峰の雄姿、南は雲海と斜里岳などの山々、そして西はオホーツク海の眩いような青とその手前には知床五湖が広がっている。見飽きない絶景ではあったが、もう時間も遅いのと風も強いので13時15分には下山を始める。
 心に余裕があるのと、また下山は登りに比べると筋力的には優しいので、高山植物を愛でながら降りていく。小さく健気に咲く美しい花々を見られることは、登山の大きな魅力の一つであろう。行きには無視をした石清水も飲む。この石清水の美味しさといったら飛び切りのものがある。羅臼岳登山は水場が多くあるのも魅力だ。重い水を全ルート分、持ち運ぶのはなかなかの労苦である。石清水を発ち、羅臼平にて荷物を回収したのが14時30分。その後は、膝が爆発することがないように、ゆっくりと丁寧に下山をし、18時過ぎに登山口に戻る。理想的には2時間ほど前に戻ってくるべきであり、出発時間が遅かったことを反省する。とはいえ、よく登れたものである。もの凄い達成感を覚えつつ、今後の百名山挑戦に大きな励みとなる登山となった。私のこの登山につきあってくれている卒業生達に感謝をしつつ、今日はゆっくりと休む。
 
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(オホーツク展望地をちょっと行ったところからオホーツク海を展望する。空と海の境目が分からない)

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(弥三吉水で顔の汗を拭う)

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(銀冷水)

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(大沢の雪渓)

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(雪渓を通り過ぎた後、振り返るとオホーツク海が美しい)

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(羅臼平直前の緩やかな坂には高原植物のお花畑が満開で、疲れる気持ちを慰めてくれる)

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(羅臼平から望む羅臼岳。我々の挑戦を迎え撃つかのような圧迫感ある姿)

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(頂上はほとんど岩を積み重ねてできあがったかのよう)

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(硫黄山の知床連山の美しい山容が展望できるのも羅臼岳の魅力の一つであろう)

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(羅臼岳山頂)

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(登頂した証拠写真)

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(そのうち余裕ができたら、高山植物の勉強もしよう)

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(国後島の爺爺岳の雄姿もきれいに展望できた)

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(石清水はどんなミネラル・ウォーターよりも美味しく感じられた)
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斜里岳(日本百名山登頂19座) [日本百名山]

 斜里岳に挑戦する。前日は川場温泉に泊まったのだが、昼ご飯を購入するコンビニが6時オープンなので、6時ちょっと前に宿をチェックアウトして、コンビニでカップラーメン等を購入する。そして、登山口のある清岳荘に向かう。
 清岳荘に到着したのは7時30分。既に駐車場は満車に近い。晴天で日曜日であるので、地元の登山家が多く訪れたのではないだろうか。トイレに行ったり、いろいろと準備をしていたりしたら、出発したのは8時頃。ちょっと予定より遅れる。
 15分ぐらい旧道を歩いていくと、沢の登山道に入る。ここからは沢を右に左に渡りつつ、高さを稼いでいく。この日は比較的温度が高かったので、沢の涼しさ、マイナスイオン効果が身体に優しく、癒される。ただ、結構、ここは沢が深いので石を踏み外すと、足はずぶ濡れになる。私も2度ほどくるぶしほど水に浸かってしまった。
 睡蓮の滝という美しい形状の滝に到着したのは9時。このような美しい滝を観ながら登っていく沢登りはアドベンチャー感覚で、スリリングであるが楽しい。これが斜里岳登山の醍醐味であろう。ただ、沢を左右に行ったり来たりするので、道に迷いやすい。基本、沢から外れることがないので、枝分かれするようにある獣道に入っていかないように注意することが必要である。
 沢を抜けると上二股という下山ルートと合流し、それからはちょっと歩いてからは急坂になる。ただ、このガレ場を我慢して登りきり、馬の背という展望平につく。あとちょっとで斜里岳の山頂であるが、急坂にひるんだ我々は、この馬の背に食べ物等を置き、荷物を軽くして山頂に挑むことにする。山頂に到着したのは12時ちょうど。西側には翌日に挑戦する羅臼岳と雪渓の残る知床連山がみえる。東は摩周湖、南はオホーツク海、そして北は太平洋といった360度の雄大な展望を楽しみ、馬の背に戻る。馬の背では、昼ご飯。カップラーメンなどを食べ、十分に休憩した後、13時30分頃下山を開始。沢を下るのは危険なので、上二股から迂回ルートで降りるが、この迂回ルートはなかなかのくせ者で、熊見峠まで登っていく。なぜ、下山をするのに登るのか。その理不尽さに多少、怒りを覚えつつ、それでもその展望の良さに多少は、心が落ち着く。ただ、熊見峠からの下り坂はほとんど崖のように急である。落ちるようにして降りていくのだが、ここで私の弱点である左膝が痛み始める。ちょっといい気になって、下りの馬の背で膝サポーターを外したのが裏目に出た。これで、大いに下りの時間をかけることになってしまい同行者にも迷惑をかけた。途中でシップ薬を貼り、サポーターを着けることでどうにか下山をしたが、このようなアクシデントもあり、下山できたのは17時ちょっと前であった。
 斜里岳にはどうにか登山することができたが、翌日の羅臼岳に大いなる不安を抱えながら、この日の宿泊先である岩尾別温泉に向かう。

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(登山口の清岳荘)

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(沢を右に左に渡りながら標高を稼いでいく)

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(下二又を越えると、沢は滝となる。これは水蓮の滝)

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(連続した滝を見ながら沢を渡渉して登っていくのはスリリングだが爽快な気分になる)

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(急な坂を登ると馬の背に出る)

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(馬の背から斜里岳を望む)

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(斜里岳の頂上に立つ)

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(斜里岳の山頂からの展望。摩周湖が見える)

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(斜里岳の山頂からの展望。知床の連山、羅臼岳を望む)
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雌阿寒岳(日本百名山登頂18座) [日本百名山]

 雌阿寒岳に挑戦する。宿泊をしていた北見のホテルをレンタカーで8時前に発ち、仲間を女満別空港で9時頃にピックアップ。その後、コンビニなどに寄って、雌阿寒岳の登山口の野中温泉に到着したのが11時30分。登山を開始したのは11時45分と結構、遅くなってしまった。
 登山開始は鬱蒼とした森の中。1合目に到着したのが12時ちょうど。クワガタムシなどにも遭遇。ちょっと子供心が刺激されて嬉しい気分。2合目に到着したのは12時11分。さらに20分ほど歩くと、展望が開けて、緑の絨毯のように広がる森が気持ちよい。さらに20分ほど行くと、低木のガレ場の急坂になる。神秘の湖、オンネトー湖も見られるようになり、それからしばらく我々の目を楽しませてくれる。5合目に着いたのが1時間後の13時。天気に恵まれたこともあって、素場らしい景色を左右に見つつ標高を稼ぐ。7合目に着いたのが13時25分。急坂を頑張って歩き、シリンダー・コーン状の阿寒富士と火口の赤沼がみられるところには13時52分に到着。ほぼ登り始めてから2時間ちょっとほど時間が経った。ここからはオンネトー湖がみられなくなる代わりに、左側に阿寒湖が展望できる。阿寒湖も湖面の色がグラデーションのように変化していて美しい。火口の外輪山を登り、山頂に到着したのは14時05分。2時間20分ほどかかった。
 山頂からは青沼がみられる。青沼の狂気が感じられるような美しい青色に感銘を覚える。相当、美しい自然景観であり、登山をした苦労が報われる気分になる。ここでお湯を沸かし、アルファ米のご飯を食べる。アルファ米のご飯は熱湯を入れてかき混ぜて15分ほどチャックをして浸したままにして食べるインスタント食品である。はじめて食べたが、まあ登山飯ということで美味しく食べられた。1時間ほど休憩をして15時15分頃から下山を始める。
 ここからは、阿寒富士の登山口を経て、オンネトー湖のキャンプ場へ向かうルートを取る。山頂から阿寒富士の登山口までは、噴煙がたっており、そのガスは有毒であるために、急いで通り過ぎないといけない。しかし、相当のガレ場なのでストックがないと降りにくい。ストックはある意味で必須である。とはいえ、降り始めこそ強烈な硫黄臭がしたが、ちょっと通り過ぎるとそのような臭いもしなくなったので、落ち着いて降りていく。オンネトーを観つつ、オンネトーを目指して歩いて行くのは気分がよい。
 オンネトーのキャンプ場に着いたのは17時過ぎ。自動車を駐車した野中温泉まではさらに1時間。ちょっと疲れていたので、体力のある若い男性の中君に一人で自動車を取りにいってもらい、その間、我々はオンネトーの展望所にて彼を待っていた。
 私は4度目のオンネトーであったが、今回ほどオンネトー周辺の自然を満喫できたことはなかった。登山をすることで、その自然環境を身体をもって知ることができる有り難みを実感する。

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(登山口の入り口)

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(くわがた)

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(オンネトーを観つつ、登っていきます)

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(オンネトーの色は神秘的です)

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(阿寒湖も展望できます)

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(赤沼。山頂はもう少し)

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(山頂からは雄大な展望が得られます)

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(山頂)

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(青沼)

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(阿寒富士)

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木曽駒ヶ岳(日本百名山登頂17座) [日本百名山]

 日本百名山の木曽駒ヶ岳へチャレンジする。朝8時30分に自由ヶ丘をレンタカーで発ち、菅の台バスセンター13時過ぎに到着する。昼ご飯を近くの蕎麦屋さんで食べて、13時45分のバスで駒ヶ岳ロープウェイの乗り場へ向かう。そして、14時30分のロープウェイで千畳敷へ向かう。千畳敷は雨が降っており、千畳敷カールの周辺はガスでほとんど見られない。とはいえ、この日は八丁坂を越えた宝剣山荘にまでたどり着かなければならない。ということで、雨の中を登り始める。距離は1キロ少しだが、標高差は200メートル。急峻な上り坂は雨が降っているとさらに厳しい。私は途中で脹ら脛をつってしまい、バランスを崩してしまった。準備運動をしなかったとはいえ、これはなかなかの失態でショックは隠せない。とはいえ、残りは慎重に歩き、千畳敷のロープウェイ駅から45分ぐらいで宝剣山荘に到着する。15時40分である。
 宝剣山荘はあまり綺麗な感じのしない山小屋であった。しかし、ここまで来ると、翌日は早朝に木曽駒ヶ岳に登頂することができる。とはいえ、雨は相変わらず激しく窓を叩いている。なんだかなあ、と思いつつ、濡れたレインコートや靴を乾かし、夕食までの時間を潰す。17時30分に夕食を取る。夕食は、魚のフライと鳥の唐揚げなどがおかずであった。その後、凄まじい睡魔に襲われ、18時30分頃にはもう寝てしまう。そして、起きたらもう窓は明るかった。時計を見ると4時ちょうどぐらいである。雨はもう止んでいる。そして、空は徐々にオレンジを帯びてきている。日の出は4時40分である。これは日の出が見えると思い、慌てて起きて持っていた服を全部着込んでカメラを担いで外に出る。
 南アルプスをバックに空が徐々に明るくなってくる。伊那谷は雲海で被われており、息を呑むような美しさである。昨晩、雨の中、八丁坂を登ってきた苦労が報われる。また、わざわざ一眼レフを持って来た甲斐もあったというものだ。そこで、この素場らしい日の出の写真を、色温度を変えて何枚も撮影する。こういうシャッターチャンスの時にこそ、写真撮影のための知識が問われるのだが、いつもそのような機会に恵まれた時に急いでどうすればいいかを考えてしまう。なかなかいい写真を私が撮れない要因である。
 さて、小一時間ほど素場らしい写真を撮影する時間と、朝焼けに映える中岳、宝剣山を堪能して山荘に戻る。荷物を整理し、5時30分から朝食を取る。朝食はソーセージ、紅鮭、卵焼き、キャベツ、海苔、お味噌汁などだ。朝食を取って6時には山荘を発ち、木曽駒ヶ岳へと向かう。その前に中岳に登らなくてはならない。中岳への登山道は岩だらけのガレ場。なかなか厳しかったが、6時15分には中岳に登頂。ここからの宝剣山の展望が素場らしい。一度、中岳を下りて、そこからまた木曽駒ヶ岳の山頂にチャレンジする。この登山道もガレ場である。手袋をつけ、岩登りのような感じで登っていくと6時45分には山頂につくことができた。ここからは木曽御岳、乗鞍岳、北アルプス群、八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳をはじめとする北アルプスの秀峰が見渡せる。360度の素場らしい絶景に大いに感動する。さて、その後、そのまま帰路につくのはもったいないので馬の背と呼ばれる尾根道を行き、中央アルプス唯一の氷河湖である濃ヶ池へ行く。尾根道は高山植物が咲き乱れ、御嶽山、北アルプス、八ヶ岳、南アルプスを展望しながら歩いていると、まるで天上の楽園にいるかのようである。濃ヶ池へ着いたのは8時30分。濃ヶ池には宝剣山が逆さに映り、なかなか雄大な景色である。その後、雪渓を横目にしつつ、再び険しいガレ場を登り、宝剣山荘に戻る。宝剣山荘に戻ったのは10時40分頃。そこで昼ご飯のカップヌードルを食し、11時30分には千畳敷を降りていく。改めて千畳敷の急坂を実感しつつ、膝を痛めないように注意して降りる。ロープウェイの駅に着いたのは12時10分頃。そして、ロープウェイ、バスと乗り継いで、駒ヶ根のバスターミナルの比較的そばにある温泉で汗を流し、帰路につく。
 素場らしい天候に恵まれ、感動的な時間を過ごすことができた。こういう経験をすると山登りに、さらにはまってしまう。

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(息を呑むように美しい宝剣山荘から望む日の出)

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(南アルプスの稜線が徐々にオレンジ色を帯びていく)

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(伊那谷が雲海で被われているのも、神秘的な神々しい日の出の演出に一役買っている)

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(西側をみると御嶽山が雲海の中で突き抜けて、その存在感を主張しているかのようだ)

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(朝焼けに映える宝剣山)

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(中岳から宝剣山と宝剣山荘を望む)

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(木曽駒ヶ岳に登頂しました)

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(駒ヶ岳の山頂から富士山を望む)

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(駒ヶ岳の山頂から空木岳方面を望む)

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(馬の背から振り返り、木曽駒ヶ岳を望む。左後ろに見えるのは宝剣山)

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(馬の背の道沿いには様々な高山植物が、まるで美しさを競うように咲いている)

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(馬の背の道沿いの岩肌に咲く高山植物はまるでロックガーデンのよう。後ろに見えるのは御嶽山)

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(天上の楽園のような馬の背の道を歩いて行く)

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(濃ヶ池には宝剣山が逆さに映っており、その雄大な景観に感動する)

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(濃ヶ池から宝剣山荘へと戻る道沿いには雪渓が見られた)

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(千畳敷から宝剣山荘へと至る八丁坂はまるでラッシュアワーのように混んでいた)

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(千畳カールをロープウェイの駅そばから望む。宝剣山の存在感がすごい)

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(昨日、雨が降った時はどうしようと思ったが、無事、晴れて、素場らしい登山を楽しめました)
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四阿山(日本百名山登頂16座) [日本百名山]

日本百名山の四阿山への日帰り登山をチャレンジする。05:56に都立大学駅発の電車に乗り、大宮で新幹線。08:27に上田駅に到着し、上田駅そばの日産レンタカーで自動車を借り、その後、セブンイレブンで昼食を購入し、菅平牧場へ向かう。菅平牧場の入り口では入場料を一人当たり200円ほど取られる。到着したのは10時ちょっと過ぎ。日産レンタカーは8時30分開業なので、四阿山の登山口に着くには、これがおそらくもっとも早い時間であろう。とはいえ、登山口そばの菅平牧場の駐車場は平日であるにも関わらず既に結構、混んでいた。
 また、天気予報は雨40%であったが、駐車場からは四阿山まで展望できる。快晴とまではいえないが、いい具合で日は照っている。出発時間は10:15。つつじの花が咲き誇る白樺と熊笹の森の中を歩いて行く。快適だ。高原らしい気持ちよい気候の中、歩を進めていくが徐々に坂は急になっていく。中四阿に着いたのは12:00頃。根古岳の展望が素場らしい。
 さて、特別に急という訳ではないが、延々と続く坂道に、2時間ぐらいしか寝なかったこともあって根古岳との分岐点が近づいた辺りで、肉離れを起こしそうになる。一生懸命、肉離れをしそうな足を宥めつつ登っていったこともあり、途中からペースは大幅にダウンする。天候も頂上が近づくにつれガスの濃度が濃くなり、視界も悪くなる。
 途中でゆっくりとなったために、四阿山に辿り着いたのは13:15。生憎、展望は限定的である。ここで昼ご飯。いつも同行しているゼミの卒業生が今回は来られなかったので、私が初めてガスボンベで湯を沸かす。実際やってみれば簡単であったが、最初ということもあって緊張する。カップ麺とおにぎり、魚肉ソーセージなどを食べ、ドリップ式のコーヒーを入れたりしていると1時間があっという間に経ってしまった。頂上で記念写真を撮影した時は、もうガスで被われていて、展望はないに等しい。
 14:15に出発。ガスとともに気温も急激に低下し、手袋をしないと寒いぐらいである。こういうのが山の怖いところだ。帰路は、足も全然、痛くなく、結構、いいペースで歩いて降りることができたのだが15:30頃から雨が降り出し、最後はほぼ雨の中を歩いて帰ることになる。雨だと疲労は増す。駐車場に到着したのは16:15であった。昼食の休憩の一時間を含んで、ほぼ6時間の登山であった。
 四阿山はちょうどつづじが満開に近く、午前中は天気もよく大変快適な旅であった。

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(登山口の入り口)

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(登山口から四阿山を望む)

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(つつじは満開でした)

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(時々、四阿山が姿を現します)

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(中四阿)

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(頂上に登った時は、周辺はガスで被われていました)

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(登頂での記念撮影)
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大峰山(八経ヶ岳)に登る(日本百名山15座登頂) [日本百名山]

 大峰山(八経ヶ岳)にチャレンジする。大台ヶ原の宿を4時30分に出て、大峰山の登山口である行者還トンネル西口へと向かう。4時30分には、もう明るくなっており、もう少し早く出てもよかったかもしれない、とちょっと後悔する。峠茶屋に出て国道169号で天カ瀬までは道路がスムーズだったのだが、天カ瀬から国道309号に入ると驚くほどの狭く、くねくねの道路の山道になる。渓谷は驚くほど美しく、これだけでもここに来た甲斐があると思われる。ただ、天カ瀬から行者還トンネルまでは距離は短くみえるが、時間は結構かかるので、この点は車で行く場合は留意した方がいいと思われる。
 さて、それでも6時頃には行者還トンネル西口に着いたのだが、既に20台の駐車場は埋まっていた。これは大変だ!と思ったが、20台以上の駐車場スペースがつくられていたので、問題なく駐車できた。とはいえ、あと30分遅かったら満車になっていたかもしれない。雲一つない晴天であるということもあるかもしれないが、自動車で来る場合は、この駐車場の少なさは注意しておいた方がいいだろう。
 行者還トンネルを出発したのは6:15。行者還トンネルからはいきなり急坂を登ることになる。これは事前に調べておいたのだが、それにしてもきつい。また、悪いことに坂を上りはじめる前におおきな咳をしたら腰を痛めてしまった。いきなり、大きなハンディを背負ったままで登ることになる。この急坂は、世界遺産の熊野古道の奥駈道と合流するまで続く。これを登るのに1時間はかかった。奥駈道出合いからの展望は素場らしくて、このきつい坂を登りきったご褒美をもらったような気分になる。奥駈道出合いは7:22。
 さて、奥駈道は尾根道でアップ・ダウンもそれほど激しくなく、どんどんと距離を稼ぐことができた。弁天の森などを経て、聖宝の宿跡に着く(8:45)。ここから弥山小屋までは、また急坂になる。ただ、行者還トンネルから奥駈道出合いまでの坂に比べるとずっと優しい。途中、鹿の害から守るための柵の中を歩いたりして、標高を稼いでいく。登山道からの展望は素場らしく、天気がよかったこともあるが、気持ちよく登っていくことができる。ただし、息は上がる。弥山小屋まで登りきったのは9:25。ここでリュックを置いてカメラと水だけを担いで、八経ヶ岳へと向かう。八経ヶ岳へ着いたのは9:55。近畿最高峰で標高は1915メートルである。熊野灘まで見渡せる、まさに360度の大絶景である。十二分に絶景を楽しんだ後、また弥山小屋にも戻り、そこで昼食。昼食はカップヌードル。十二分に休息を取った後、11:40に弥山小屋を発つ。帰りは結構、スムーズに奥駈道出合いまで戻る。奥駈道出合いに着いたのは13:20。その後、駐車場まで急坂を降りていく。下りも厳しく、ここを登って来られたことが不思議なくらいである。駐車場に着いたのは14:20。休息時間を含めて、ほぼ8時間の行程であった。
 なかなかハードであったが、晴天であることと、その景色が素晴らしいこともあり、とても楽しめる登山であった。

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(奥駈道出合いから弥山小屋に至る尾根道からの素場らしい展望)

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(弥山小屋から八経ヶ岳を望む)

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(八経ヶ岳からの素場らしい展望ー南を望む)

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(八経ヶ岳からの素場らしい展望ー北を望む)

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(八経ヶ岳の看板)

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(芽が顔を出し始めている)

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(素場らしい苔の絨毯)
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大台ヶ原(日本百名山14座登頂) [日本百名山]

 大台ヶ原に行く。前日は強風とともに雨が吹いていたのだが、朝になると雲一つない晴天となっていた。午前中は西大台を訪れ、そして午後に東大台に行く。東大台は、まず百名山である最高峰の日出カ岳を目指す。日出カ岳までは、舗装された非常に歩きやすい道が整備されている。さて、日出カ岳を上る前に、正木峠というところを通る。ここからは、太平洋が展望できるのだが、素場らしい絶景である。こんなに素場らしい山と海とから成る絶景は、ブラジルのパラナ州の大西洋海岸山脈ぐらいしか浮かばない。大分のワルサ山周辺からみる佐伯湾周辺も素場らしいが、高さという点でここが遙かに凌ぐと思われる。
 正木峠の絶景に感動したが、標高1695メートルの日出カ岳からの360度の展望はさらに素場らしかった。ただ、残念ながら山頂には「百名山」の看板がない。これは、百名山ファンにとっては落胆させられる。「日出カ岳」の三角点を記念に撮影する。さて、日出カ岳だけ上って降りるのはもったいない、ということで大蛇嵓まで尾根道を辿っていく。この尾根道からは熊野灘の美しいリアス式海岸が展望でき、とても気持ちがよい。紀伊半島がこんなにも美しいランドスケープを有していたことは知らなかった。ただし、西大台と違い、東大台は台風と鹿によって生態系が乱れ、熊笹が地面を蔽っている。これは、苔の森を主体とする西大台とは大きな違いだが、50年ほど前までは東大台も西大台と同じような植生であったそうだと知って、大いに驚く。生態系の勉強をするにも、極めてうってつけの場所である。大蛇嵓は、噂に違わぬ断崖絶壁の絶景を楽しめる。特に右手側にみえる中の滝(落差245メートル)は迫力があって感動的である。大いに満足して帰路につく。帰路はシオカラ谷は、今はそれほど見所はない、とビジターセンターの人にアドバイスを受けたので、尾鷲辻を通る最短ルートで入り口にまで戻る。コース自体は難しくなく、また歩道もしっかりと整備されていたのと、一回りして3時間ちょっとと子供連れでも行けるコースだと思う。ただ、我々は幸い天気に恵まれたので、とても有意義な素場らしい体験ができたが、雨が多い地域なので、その素晴らしさはお天気具合で変わるかなとも思ったりもする。

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(日出カ岳から紀伊山脈の方を展望する)

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(大蛇嵓から中の滝を展望する)

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(大蛇嵓の断崖絶壁)

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(尾根道から熊野灘を展望する。写真ではその美しさを捉えられていないのが残念)
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韓国岳に登る(百名山13座登頂) [日本百名山]

 韓国岳にチャレンジした。しかも一人である。これまで、一人登山をしたことはない。いや、高校生ぐらいの時やアメリカの山とかでたまにしたが、皆、簡単な登山というかハイキングである。百名山では一人登山は今回が初めてである。これは、人に付き合ってもらってスケジュールを調整して百名山を登っていると、とてもペース的に踏破できないことに気づいたからである。ということで、簡単な山は単独登山をしてしまおう、と決意したのである。
 ちょうど用事で宮崎に来たので、思い切って韓国岳にまで足をのばしたのである。宿泊したのは、霧島観光ホテルという団体客用の温泉ホテルだ。朝食オンリーでなんと6000円ちょっとだった。ビジネスホテルよりも安いくらいだ。温泉は馬鹿広くて、ちょっと嬉しかった。朝、目覚めると、なんと雨の音。本当なら食事が6時50分からなので、その時間に食べようと思っていたのだが、ネットで天気予報をみると、遅いほど雨雲はいなくなるとのこと。ということで、チェックアウトの時間である10時のちょっと前までホテルにいて、そこから移動することにする。朝食はお決まりのバイキング。まあ、全然美味しくないし、しかも、食事を取るテーブルが散らかりまくっていて汚く、とても食欲をそそらないけど、カロリー消費が激しい登山前にはバイキングは有り難い。頑張って、いろいろと食べる
 チェックアウトすると雨は上がっていたが、霧が凄い。車で運転するのが恐いくらいの霧だ。登山口に着いたのは10時ちょうど。登山口の前に10台くらいが駐車できるスペースがあり、ここは早く来ないと駐まれないとガイドに書いてあったが、私以外だと一台しか駐まっていない。まあ、この濃霧だと、山頂からの展望が魅力の韓国岳に登る価値は激減するからな。とはいえ、雨が上がったこともあって、私はむしろチャレンジ精神がむくむくと首をもたげでした。ということで、濃霧の中を歩き始める。最初は道から続く、階段。これは硫黄山という霧島連山では最も新しい時期に爆発してできた火山だ。江戸時代に爆発した。とはいえ、霧で全体像は見えない。そこから、登山口を登っていく。瞬間、霧が晴れ、えびの高原が見えた。えびの高原は赤く染まったススキが、まるで鮮血がほとばしったかのような鮮烈な光景をつくりだしている。ちょっと感動的だ。さて、最初こそ緩やかな上り坂であったが、すぐに階段状の急坂が続くようになる。この急坂は結局、頂上まで続く。百名山に楽な山なし、とは私の格言だが、この韓国岳もこの言葉通りである。休みつつ、ゆっくりと登っていく。ゆっくりとしたペースで登れるのは一人登山のいいところかもしれない。途中、下山をしてくる中高年の女性2人組と行き交う。「1人で恐くないんですか?」と尋ねてくる。私は「恐いですよ」と答えたが、この程度の山を1人で登れなくては、とても百名山踏破などできる訳がない。ということで、ひたすらじわじわと高度を稼いでいく。
 五合目までは森の中。五合目からは尾根を登っていくので、本来であれば絶景なのだろうが、霧の中なのでほとんど景色は見られず。霧島というのは、そもそも名前からして霧だらけのところなのか、ということを知る。しかし、気分は爽快である。ただ坂は相変わらずきつく、ガレ場を登っていくような感じ。とはいえ、階段がほぼ設置されているので、急坂ではあるが辛くはない。
 1時間30分弱で、頂上に到着。ほとんど濃霧の中だったが、瞬間的に二回、霧が晴れた時があった。その瞬間、高千穂山を望むことができた。いやあ、なかなかの絶景だ。この二回の瞬間があったおかげで随分と報われた気分になる。2時間弱の登山であったが、ペットボトルは二本目に口をつけていた。やはり、上り坂は随分と水分を身体が欲する。
 11:45に山頂を発つ。帰りは下りだから楽ではあるが、斜面が急であるので膝に気をつけなくてはと注意しつつ、降りる。私は膝が弱いのである。硫黄山についたのが12:35分。コースタイムよりも時間はかかったが、百名山の一人登山を無事、完遂できてよかった。

 コースタイム:登山口(10:00)、一合目(10:14)、二合目(10:20)、三合目(10:29)、四合目(10:38)、五合目(10:48)、六合目(10:57)、七合目(11:03)、八合目(11:12)、九合目(11:19)、山頂(11:23) 下り 山頂(11:45) 登山口(12:35)

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(登山口)

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(エビのような色に染まったえびの高原)

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(硫黄山)

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(三合目付近の坂道。結構、きつい)

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(五合目付近)

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(瞬間的に霧が晴れ、高千穂岳が姿を現す)

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(瞬間的に霧が晴れ、多少、遠くが開ける)

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(山頂での記念撮影)
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男体山に登る(百名山12座登頂) [日本百名山]

日光の男体山に登る。日光の中禅寺湖の背景に主人のように屹然と立つ山である。標高は2486メートル。なかなか高い。円錐形の山容は、どんとしていて貫禄がある。登る前日に東京を発ち、夜の9時過ぎに中禅寺湖畔の宿に泊まる。朝食がついて5500円はなかなかリーズナブルである。朝5時に起き、5時30分の朝食。朝食は塩鮭となかなか豪華。有り難い。今日はおそらく、相当のカロリーを消費すると思われるからだ。

登山口の二荒山神社までは宿から歩いても15分だったのだが、この往復15分を節約するためにも自動車で神社の駐車場まで行く。6時過ぎにはもう結構、駐車されていた。今日は秋の晴天の日曜日でもあり、また閉山の日とも重なったために通常よりも多くの登山客が来ているのかもしれない。さて、二荒山神社では、入山料を500円支払わなくてはならない。ということで、支払う。簡単な地図とお守りのようなものをいただく。さて、神社でお参りをしてからいざ出発。6時43分。

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(二荒山神社で記念撮影)

いきなり、神社の階段。なかなかの長さだ。しかも、これを抜けても急坂。厳しい山だというのは知っていたが、最初からこれは相当きついのではないか、と前途が不安になる。ただ、紅葉は美しい。今がまさに見頃であろう。

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(二荒山神社の鳥居をくぐる)

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(いきなり階段から登山は始まる)

しばらく歩くと、車道に出る。これからは車道沿いに歩いて行くのが正規のルートであるようだが、前を歩いている人が車道ではなく笹藪の中を歩いて行く。どうも、踏みならされた道のようなものも出来ている。ということで、彼らに付いていったのだが、これは相当、近道であった。ただ、急坂であるので下りに使うのは難しいとは思う。

四合目に着いたのは7時43分。ちょうど1時間である。コースタイムよりはちょっと早い。というか、途中、ずるをしたので、その分を稼いだだけかもしれない。振り返れば中禅寺湖が広がる。これは素場らしい光景で、登山の疲れも飛ぶ。紅葉も素場らしい。

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(四合目からの中禅寺湖の展望)

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(素場らしい紅葉)

四合目からは険しい坂が始まる。カメラも鞄の中にしまい、ひたすら登山に専念する。

七合目は8時54分。ここからはガレ場。ストックをザックにしまい、軍手をして岩を登っていく。これは気分的にはもうロッククライミングである。

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(ガレ場は凄まじい)

八合目は9時31分。中禅寺湖の展望は絶景の一言に尽きる。いや、この景色が見られただけでここまで登った苦労が報われるというものだ。相当、披露がたまっているようでやたらに水を飲む。

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(中禅寺湖の展望が勇気を与えてくれる)

九合目は10時31分。ここらへんからは森林限界。まず階段で坂を登っていくが、それからは赤茶色の砂礫を登っていく。なかなか野趣溢れる景観だ。ここでもまだ急坂。というか、1200メートルぐらいの標高をこの急坂で登っていくので、ある意味、短時間で登れるということもいえるかもしれない。しかし、きつい山だ。ここらへんから木がないこともあって、突風に煽られる。なかなか寒い。私は安物の手袋と軍手を重ねていたのだが、寒さで手が悴む。10月なので別に普通の手袋で問題ないだろうと思っていたが大間違いだった。下山していた人は、頂上は氷点下6度だという。関東圏であっても山は厳しいということを改めて思い知らされる。

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(階段を登れば頂上が近づいてくる)

さて、しかし頂上が近づくと元気も出てくる。頂上に着いたのは10時31分。3時間48分。ほとんど追い抜かされるばかりであったので、普通の健脚の人はこれより早く登れるのではないだろうか。風は強かったが、建物がちょうど強風から守ってくれる場所があるので、そこでカップヌードルを食べ、珈琲を飲む。到着した時間が遅かったこともあり、氷点下6度という寒さではなく、せいぜい氷点下ぐらいであった。とはいえ寒いことは寒い。素手で食事をするのは厳しいぐらいであった。食後は、秋の晴天日の360度の大絶景を存分に楽しんだ後、11時45分に下山開始。

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(頂上の鳥居)

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(頂上にて記念撮影)

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(中禅寺湖をバックに)

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(頂上から中禅寺湖の展望)

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(関東平野の展望)

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(奥白根山の雄姿もばっちり見えます)

急坂なので下山も決して楽ではない。私は膝が弱いため、むしろ下山で膝をやられる場合が多いので十分に注意をしながら降りていく。六合目ぐらいまでは、ストックは邪魔。手で岩を押さえながら、降りていく。

さて下山したのは14時15分。2時間30分である。往復時間は6時間ちょっと。今回は膝のサポーターをしていたこともあり、比較的膝の痛みは出てこなかったのだが一合目辺りの坂でちょっと右膝が痛くなってきた。まあ、どうにか下山できたが、神社の駐車場に停めずに、宿の駐車場に停めたら、この15分間でやられたかと思う。本当、念には念を入れて安全側で動かないと無理が効かない身体であることを改めて自覚する。

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(無事、下山できました)

寒さにはやられたが、逆にこの空気の冷たさが光を凛としたものにし、紅葉の美しさは例えようのないものであった。また、素場らしい天気に恵まれ、秋登山の醍醐味を味わうことができた。
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十勝岳 [日本百名山]

 大雪山の旭岳に次いで、十勝岳にチャレンジする。麓の白金温泉に前泊する。白金温泉は最寄りのコンビニも20キロ以上離れていて、夕食がとれるところが、バブル時代につくられたと覚しきホテル内にある居酒屋のみという不便な場所だ。というか、食事込みにしなかった我々が悪いのだが。結局、朝食もしっかりしたものを調達できなかったこともあり、20キロ離れた上富良野にあるコンビニに朝、買い出しに行く。こんなことであれば、上富良野か美瑛に泊まってもよかった。まあ、そういうことで朝はバタバタしていたこともあり、望見台まで自動車で行き、そこから登り始めた時には既に8時45分頃であった。駐車場は結構、満車ぎりぎりであったが、どうにか駐車することができた。登山者以外も訪れる観光スポットとなので、満車でもちょっと待てば停まれるような印象を受ける。
 望見台は標高930メートル。ここから登り始めれば、標高差は1000メートルちょっとで済む。このためにわざわざレンタカーをしたのだが、それだけの価値は膝が悪い私にはあるだろう。

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(素場らしい晴天)

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(望見台からの展望)

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(さあ、登るぞ)

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(徐々に高度があがり、展望も広くなっていく)

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(ゆるやかな坂が徐々に斜度をあげていく)

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(避難小屋を越えると、急坂)

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(急坂が続く)

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(十勝岳が見えた!)

 朝6時30分頃には、本当に雲一つない晴天で十勝岳連峰がばっちりと見れた。望見台からの十勝岳はちょっと雲がかかりつつあった。とはいえ、まだ晴天である。ということで、頑張って歩き始める。十勝岳の避難小屋までの道は、多少のガレ石はあるが、比較的平坦で楽である。気持ちよく登っていく。さて、しかし避難小屋を越えると、急に坂がきつくなる。足下もガレ石なので歩きにくい。あまり周辺を見ないで、ひたすら足下をみて歩いて行く。ふと気づくと、晴天も曇り始めている。ただ、急坂で直射日光を浴びないのは楽だ。相当の距離を1時間以上歩くと、昭和火口に出る。ここは左手にすり鉢火口、右手にグランド火口が見えるはずだが、ガスであまり見られない。ただ、ガスの切れ目に見えるすり鉢火口は、あたかも巨大なあり地獄のようだ。ここからは平坦で、まるで火星のような植物のない岩の世界を歩いて行く。さて、しばらく歩いて行くと再び、巨大な坂が我々を待ち受けている。最後の難関だ。ゆっくりと一歩、一歩確かめるように登っていく。石が大きいので、落石に注意しなくてはならない。階段を登っていくような厳しい坂を上りきると、富良野の方はガスって何も見えないのに、士幌の方は素場らしく晴れていて、雄大なる展望が広がっていた。こういう景色をみると、本当に疲れが吹っ切れる。

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(十勝岳から士幌方面を望む)

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(頂上からの絶景)

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(頂上)

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(頂上での記念写真

 頂上ではお約束のカップヌードル。下山をし始めの時、迂闊にも上富良野岳のルートを下りてしまったが、周辺の景色が違うことに気づき、難を逃れる。とはいえ30分以上は損をしてしまった。帰りは、徐々にガスも晴れてきて、登る時には見れなかった広大な富良野盆地の展望を楽しみながら下りていく。途中、連れが小用を催したので、途中から駆け下りるようにして望見台まで行ってしまった。避難小屋にもトイレはなく、また周辺は木も生えておらず、禿げ山なので、小用を催した時に困る、というのがこの十勝岳の難しいところかもしれない。さて、しかし、非常に爽快な気分になれた登山だった。二日連続の百名山チャレンジであったが、膝もしっかりともったので嬉しい限りである。


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(行きはガスで見えなかったが、帰りは視界が広がる。こんなところを歩いていたなんて)

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(火口からは常に噴煙が出ています)

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(これが地球の光景か?)

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(すり鉢火口は蟻地獄のよう)

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(下山します)

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(無事、戻って来れました)

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大雪山の旭岳を登る [日本百名山]

 層雲峡温泉に泊まり、朝一番のロープウェイに乗って、旭岳温泉まで縦走を考えていたのだが、朝、結構強い雨が降っている。どうしようか逡巡をしていたのだが、行くぞと5時30分ぐらいに決意をしてロープウェイの駅に向かった。途中、同宿の登山ツアーのガイドさんとすれ違う。この登山ツアーも我々と同じように縦走を計画していた。ガイドさんは縦走を諦め、旭岳温泉にバスで向かうという。ロープウェイ会社の社員も、今日は縦走をしない方がいいと言っていたと述べる。雨も嫌だが、何しろ怖いのは雷だ、と言う。雷雲が明け方、黒岳周辺を通り抜けたらしい。我々もロープウェイ会社の人が勧めないのであるなら、しょうがないから旭岳までタクシーでも行くか、と連れと相談する。
 そうすると、ガイドさんがバスに一緒に乗ってもいいですよ、と言ってくれる。これは渡りに船、というか願ったりである。ということで図々しくも同乗させてもらい、旭岳温泉に向かう。バスが到着したのは8時30分くらい。御礼を言って、旭岳温泉のロープウェイにのって上に着くと8時45分。相変わらず、こちらでも雨は降っている。ただ、予報では12時頃には晴れると言う。ちょっと小雨になるまで待って、9時頃に出発。レインギアをかぶり、長ズボンで旭岳へ向かう。雨は降ってはいるが、それほど風は強くない。レインギアをしていることもあり、ほとんど雨は気にならないが、視界は不良である。周囲がどのようになっているかも分からず、ひたすらガレ場を登っていく。斜面は急ではあるが、膝が悲鳴を上げることはなかった。これは、膝用のサポーターをしっかりとしていることと、膝に負担をあまりかけないような歩き方をしていたからであろう。

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(旭岳温泉のロープウェイはガスの中を登っていった)

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(どうやら無事に頂上まで着くが、展望は得られない)

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(ガスがたまに薄くなると、多少は周りの状況もみてとれる)

 とはいえ、北海道で最も高い旭岳への道のりは長い。ほぼ急な上り坂を2時間ほど歩き、ようやく頂上につく。周囲は相変わらずガスっていたが、このまま来た道を戻ろうか、と考えていた頃にちょこっと晴れ間が見えた。このまま戻っても残念なので、まあ小雨の状態でもいいので、間宮岳、中岳温泉を回って有毒温泉をちらっとでも見てみようと考え、縦走コースを逆走する。しばらくすると、裏旭岳の麓あたりで雪渓に出くわす。これは、歩けないかと覚悟をしたら、上手い具合に雪渓を通らずに道は続いている。ということで、どんどんと北上していたら、徐々にガスが晴れ始め、大雪山の素場らしい展望が開けてくる。この景観の美しさは国内では私の狭い経験では、立山としか比較できない。しかし、立山に比べると遙かに太古の自然が残されており、その迫力は圧倒的である。海外での経験では、アメリカモンタナ州のグレイシャー国立公園を彷彿さえさせる。日本にこんな素場らしい自然があることを、この年になってようやく知る。

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(行く手に現れる雪渓)

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(雪解け水を集める川の勢いが凄い)

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(旭岳が容姿を現す)

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(徐々に晴れてくる)

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(高原植物が美しい)

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(東大雪の山々を望む)

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(登山の定番、カップヌードル)

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(有毒温泉)

 有毒温泉のお鉢も、とてもスケールが大きく圧倒される。イエローストーン国立公園やデスバレー国立公園といったアメリカの世界遺産の国立公園を彷彿させるような大自然である。大雪山を世界遺産に、という意見があるらしいが、その生態系をしっかりと保全し、自然保護の意志をうまくプレゼンできれば、全然いけるのではないか、と私に思わせるだけのポテンシャルを有している。
 有毒温泉の中岳分岐から、中岳温泉の方に道を下りていく。この中岳温泉は、沢沿いにある子供が遊ぶような3坪ほどの木枠に囲われた砂場のスペースが温泉になっているだけのところだ。足を入れると源泉がいくつかあり、そこからは火傷するほど熱いお湯が出てくる。スコップが二つほど置いてあり、スコップで穴を掘って、そこに入れということかもしれないが、我々はそこまでせずに足湯で済ます。しかし、この足湯で長時間の歩きで疲れた足を大きく癒してくれた。日本の登山は温泉にすぐ入れて疲れが取れるのが嬉しい。

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(中岳温泉)

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(行く時にはまったく見えなかった旭岳の全容が姿を現した)

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(上川盆地方面が展望できる)

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(美しい大雪山の高原の中を歩いて行く)

 その後、遠く旭川方面をみながら、高原植物に被われた美しい高原地帯を歩いて行く。途中、歩きにくいところもあるが、アップダウンが少ないので快適でペースも軽やかである。午前中は雨でその容姿がみえなかった旭岳もしっかりとその勇壮な姿を現す。ロープウェイの頂上駅には16時過ぎにつき、16時15分のロープウェイで下山。旭岳温泉のユースホステルの温泉に入って、旭川はバスで向かう。
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天城山縦走 [日本百名山]

ゴールデン・ウィーク、天城山に登ることにした。伊豆高原の大室山そばのペンションに前泊し、タクシーに朝の6時30分にペンションまで迎えにきてもらい、登山口の天城ゴルフ場に7時頃に着く。タクシーの料金は5220円。霧が随分と出ていて、視界は開けていないが、天気予報では朝は雨だったので、そういう意味ではついている。

さて、そこから、まずは万二郎岳を目指す。四辻という分岐点までは緩やかな上り坂だが、そこからは坂も急となる。しかし、階段状になっていたりして、それほど難しくはない。馬酔木やヒメシャラの樹林帯を通り抜け、万次郎岳に登頂する。標高は1320メートル。朝ご飯を食べていないので、ここで生ハム・チーズのホットサンドを調理する。なかなかの味だ。若干、霧は晴れてきて、遠くに海も見える。

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(万三郎岳を展望)

さて、それから尾根伝いに万三郎岳を目指す。万三郎の標高は1406メートル。標高差は80メートルちょっとなので、大したことはないだろうと思ったがアップダウンは思ったより激しい。特に万次郎岳からのガレ場はなかなか急坂で降りるのに一苦労だ。ここらへんからは晴れていれば富士山が見える筈だが、ガスで見られなかった。これは残念。その後、馬の背というポイントを超えると、馬酔木のトンネルがあり、そこを抜けるとしばらく平坦な道が続く。ただし、万三郎岳の頂上に至るには、結構、厳しい上りがある。そこを越えると万三郎岳。展望はないという前情報があったが、それほど悪くはない。しかし、登頂したという達成感はあまりなかった。時間は10時30分。

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(万三郎岳の標高は1406メートル)

ちょっと休んでから、天城峠へと進む。ここからはずっと下り坂なのだが、途中、小岳を登るところと向峠を越えるところは上り坂であり、これがなかなか急であった。とはいえ、全般的にはなだらかで美しいブナ林の中を、鳥のさえずりを聞きながら歩いて行くのは気持ちがよい。天気も晴れてきた。しかし、残念ながらシャクナゲはまだ季節が早く、つぼみ状態であった。13時頃には八丁池に到着。八丁池は池の周囲が八丁(約870メートル)あることからつけられた名前らしいが、実際は5.1丁しかないそうだ。なかなか静かで、いかにも平和な感じのする池である。八丁池は舗装道路でもアプローチできるらしく、自転車で来ている人達も結構いた。ここで、我々はカップヌードルを食べて、昼ご飯を済ます。この八丁池にはとても清潔で管理がされているトイレもあって大変、便利である。また、そのトイレのそばから200メートルほど行くと見晴台があり、そこからは360度の展望が得られる。天気は晴れていたが、霞で富士山は見られなかった。それでも大景観を望み、気持ちのよい気分になる。

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(森林浴は十分、満喫できる)

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(八丁池)

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(八丁池を望みながら下山していく)

さて、そこから天城峠、そしてバス停である天城峠バス停までは楽勝だろうと思っていたら、全然、楽勝ではなかった。というのは、下り坂が相当、厳しいことが分かったからである。それまで15キロ以上は歩いていた私の膝は結構、疲れていたらしく、この最後の下り坂で結構、やられてしまい、バス停まではほとんどビッコを引いてどうやらたどり着くような状況になってしまった。

しかし、予定していた15時30分頃のバスにはどうにか間に合い、途中、天城湯ヶ島に降り、地元のおばさんが勧めてくれた世古温泉の共同浴場に入る。地元のおじさんに、観光客に使われると迷惑なんだよな、と嫌味を言われるのを聞き流しつつ、いや、しかし、ここはいい温泉だなとこちらは気分をよくして、また登山の疲れを流し落とす。その後、バスで修善寺駅に行き、修善寺から三島広小路駅まで伊豆箱根駿豆線で行き、せっかく三島に来たので、三島の鰻を食べようと桜家に行き、鰻を満喫した後、三島駅から新幹線で家に戻る。

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(桜家の鰻重)

富士山とシャクナゲが見られなかったのは残念だったが、なかなかの登山であった。しかし、足が脆弱である。鍛えなくては。

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秋晴れの日に武尊山に登る。 [日本百名山]

武尊山に登る。武尊山の登頂ルートは幾つかある。有名なのは裏見の滝コースと呼ばれる北側から責めるコースである。私のガイドブックもそれを勧めていた。他にも、南側からは、困難な朝日小屋コースや川場スキー場コース、川場野営場コース、武尊スキー場コース、武尊牧場コースなどがある。我々は、裏見の滝コースで行こうと、谷川温泉に前泊したのだが、私が登山日の二日前に足を痛めてしまった。裏見の滝コースは長い鎖場があって結構、アップダウンも激しい。これは、登頂できないと考え、武尊牧場コースで行くことにする。ここは、武尊牧場スキー場を起点とするコースで、10月6日までは週末はリフトで駐車場から武尊牧場スキー場のてっぺんまで行けたのだが、現在は代わりにシャトルバスでスキー場のてっぺんまで運んでくれる。前日に電話予約をして7時のシャトルバスに乗ることにする。

谷川温泉の宿を6時に出て、余裕で間に合うかと思ったら、武尊牧場スキー場の駐車場に到着したのはぎりぎりの7時。沼田インターチェンジから結構、時間がかかった。さて、このシャトルバスは往復で1000円はかかるが、標高で400メートル、時間でも1時間以上は稼ぐことができた。何より足を痛めている私にとっては、足への負担を軽減できるのが何よりも嬉しい。

武尊牧場スキー場のてっぺんは標高1480メートル。これは裏見の滝コースの1190メートル、武尊スキー場の1200メートル、川場スキー場の1130メートルよりもずっと高い。この差は大きいであろう。さて、武尊牧場スキー場コースは片品武尊牧場キャンプ場の隣にあるブナ林を歩いて行く。ブナの森と木漏れ日が目に優しい。天気は雲一つない晴天。すばらしい撮影日和でもあったのだが、私がどじにもコンパクトフラッシュを入れ忘れ、私の一眼レフはただの重しにしかならなかった。何たるドジ。それはともかく、トレイルはしばらく平坦で楽な道が続く。出発してから1時間ほど経った8時30分頃、武尊避難小屋に着く。寂れた感じの小屋である。ここで一休憩入れてまた出発。それまでほとんど平坦に近かった道は徐々に坂道になっていく。しかし、大した難所もなく、尾根道であるために両側の山々が展望できて、非常に清々しい気分で歩いていく。左方向には皇海山、そして奥白根が、また右方向には至仏山、笠ヶ岳がみえる。とても雄大な光景が量が湾広がるのは、晴れた日の尾根歩きの素晴らしさだ。

さて、避難小屋から1時間ほど歩くと、展望がさらに広がるが、その目の前には絶壁ともいうべき急坂が行く手に現れる。ここで二回目の休憩を入れ、ストックをしまい、代わりに軍手をする。ここから鎖場が続くからだ。鎖場は、直角といいたいほどの絶壁で、足がなかなか引っかからないので苦労する。しかも、岩はもう氷が張っていたりする。そのような岩は、滑ってしまい、まったく足の踏み場としては使えない。鎖も足が入るような大きなものではなく、むしろ瘤が等間隔でつくられている紐の方が重宝する。何しろ、しっかりと三点確保を意識して登っていく。どうにか登り切ったあとは、背中にびっしりと汗をかいていた。随分と体力を使ったようだ。さて、この難所を越えると、あとは武尊山の頂上までは30分弱。この30分は結構、急坂であり、結構、疲れもしたが、何しろ素晴らしい天気と素晴らしい展望に疲れも吹き飛ぶ。10時30分には無事、登頂する。山頂からは東西南北、まさに360度の展望が得られる。登った苦労が報われる。

山頂では1時間ほど過ごす。カップヌードル、コンビニで朝、購入したおにぎり、バナナ、ソーセージを食べたらすっかり満腹になった。帰りはストックで快調に降りていく。例の鎖場は、意外と登りよりは難しくなく降りることができた。10月中旬だが、もう霜柱は立って、また氷が岩に張っているなど、そういう点では地面がぐしゃぐしゃとして歩きにくかった。靴が泥まみれになるのは避けがたい。しかし、コースは再三述べていたように尾根道が中心で大変、展望がよく、秋の素晴らしい登山を楽しむことができた。

武尊山は標高2,000m以上では唯一、国立、国定、県立のあらゆる自然公園に含まれていない山岳であるが、山自体が素晴らしいだけでなく、何よりそこからの展望は天下の絶景と言っても過言ではないものではないかと思われる。

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(鎖場の手前から中之岳を望む)

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(鎖場の手前から奥白根、皇海山を望む)

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(尾瀬方面。素晴らしい紅葉)

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(武尊山頂から西を望む)

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(山頂まであと少し)

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(鎖場は相当、急な岩肌を登って行かなくてはならない)

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(素晴らしい紅葉)
タグ:武尊山
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剣山 [日本百名山]

 徳島県にある百名山剣山に登る。標高1955メートル。西日本では石鎚山に次いで二番目に高い山である。
 前泊地は美馬市の穴吹にある旅館。そこで7時に朝食と取り、7時30分頃出発。穴吹川に沿っていく492号ルートと、貞光川に沿っていく438ルートがある。どちらかで悩むが、492号ルートは土砂崩れで全面通行止めであることを出発してから知る。選択肢はない。ということで貞光川ルートで行くことにする。距離的には35キロぐらいと、そんなにない筈なのだが、何しろすごいくねくね道であるのと、道が狭いので時間はかかった。運転も辛い。しかし、このアクセスの悪さは魅力である。アクセスが悪ければ悪いほど、秘境に来ているという有り難みが増す。
 さて、どうにか剣山のリフト乗り場に着いたのは9時30分頃であった。月曜日ということもあり、ほとんど登山客はいない。リフト乗り場から登ろうかと思ったが、家族と一緒なので大事を取って、上りはリフトに乗る。リフトは片道1030円となかなかの料金。ただし、これで標高330メートルが稼げる。時間的にも40分は節約できるであろう。

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(リフト乗り場)

 リフトはおよそ15分間で、西島駅という終点に着く。ここから、剣山ヒュッテまでは3つのルートがあるが、我々は尾根道コースというのを取る。これは階段上になっており、大変歩きやすい。ただ、きつい。日本の山は本当に急峻で登るのが大変だが、それは、この剣山という最も簡単に登れる100名山といわれる山でも例外ではないと思う。また、多くの花々が登山道を彩る。これは、なかなか素晴らしいと感心する。人気があるのも納得できる。

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(リフトからの光景)

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(多くの花が登山道を彩る)

 とはいえ、40分程度でヒュッテに着く。ヒュッテは、もうほとんど山頂であり、クマザサに覆われた広大な平坦な草原である。これはちょっと面白い光景である。山頂からの眺めは素晴らしいということだったが、生憎、雲が西側を覆っていたために、それほど感動的な展望は得られなかった。とはいえ、雨が降るかもしれないと予報されていたので、とりあえず雨に降られずに登れたことだけで十分感謝しないと罰が当たる。
 なぜ、頂上には木が生えていないのか。標高のせいか風のせいかは不明だが、この頂上が草原であるというのが、この山を優美でたおやかなものにしていると思われる。これが剣山の大きな魅力なのではないだろうか。

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(頂上からの展望)

 さて、雨雲が近づいているようにも思えたので、そそくさと下山する。下山は尾根ルートでない大剣神社コースを取ったが、これは尾根ルートほど展望も開けず、またワイルドフラワーもそれほど多くなく、さらには足下が尾根道コースほどしっかりとしていなかった。ただし、大剣神社からの展望はなかなかのものである。これを見るだけでも、行き帰りのどちらかで大剣神社コースを取るべきであろうと考える。また、このコースは、ワイルドフラワーは多くはないが、鳥のさえずりが多く聞こえる。これは、これで魅力的である。

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(大剣神社からの展望)

 帰りは、リフトに乗らず、一挙に見ノ越の駐車場まで降りる。途中、リフトと並走するようになるが、リフトの放送が耳に付く。これは興醒めだ。
 駐車場に着いたのは12時。ほぼ2時間30分の行程である。途中、ヒュッテでコーヒーと草餅を食べたことなどを考えると、リフトに乗らなくても3時間もかからずに往復できるのではないだろうか。
 さて、総じての感想であるが、難易度は高尾山にプラスアルファというぐらいのもので、子供でも頑張れば登れる百名山であるとは思う。今回、私は山頂からの素晴らしい展望というのを見ることはできなかったが、それでも十分、楽しめたし、何しろ空気が美味しいこともありリフレッシュできた。
 アクセスが悪いのが課題だとされているようだが、私は、むしろこの程度、アクセスを悪くしておき、その原生的な魅力、秘境的な魅力を将来においても保持してもらいたいと思ったりもした。

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(尾根ルートから北側、土砂崩れで道路が全面通行止めとなっているところを望む)

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(山頂付近から北側を望む)
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立山 [日本百名山]

百名山を踏破するという密かな目標を持っている私。今回は立山にチャレンジした。標高2400メートルあるバス・ターミナルの室堂周辺に本来であれば宿泊したかったのだが、満室でできず、仕方がないので富山側の拠点である立山駅周辺にある立山館というホテルに宿泊した。立山駅に東京から鉄道で行くなら、上越新幹線利用のルートがもっとも速いのであるが、高山病対策のために、敢えて初日も立山黒部アルペンルートで信濃大町から立山まで向かった。時間的にも料金的にも条件的には悪いのだが、昨年、チベットにいった時、高山病でひどい目にあったので、少しでも最悪の事態を回避するためにちょっとでも高さに身体を慣らしておきたいと考えたからである。

さて、立山を訪れるのは初めてである。立山黒部アルペンルートは、信濃大町駅からバスに乗り、扇沢まで行き、そこでトロリー・バスに乗り換え黒部ダムまで行き、そこからはケーブル・カー、ロープウェイ、またトロリー・バスに乗ることでようやく室堂にまで着く。この乗り換えはすこぶる面倒くさいが、子供とかは楽しいかもしれない。さて、室堂では晴天に恵まれたので、素晴らしく雄大な展望を鑑賞することができた。その雄大さは北海道でも体感できなかったものだ。一緒に行ったゼミの卒業生のお嫁さんが、「まるで日本じゃないみたい」と述べたが、私も同意である。これは、スイス・アルプスにも匹敵する美しさだ。高山病対策で来たが、美しい夕日が沈む光景も見ることができ、なかなかよい遠回りであった。

室堂での滞在時間はチェックインの時間もあり、15分もなかった。その後、バスで1時間弱揺られ、ケーブル・カーに再び乗って立山駅に着く。18時ちょっと過ぎだ。宿泊したホテルは立山館というところで、駅のすぐそば。そこで泊まり、朝5時30分にはチャックアウト。ウェブで予約をしていた6時の始発のケーブル・カーに乗って再び室堂に向かう。ケーブル・カーに10分弱乗って、バスに乗る。既に日は昇り、朝焼けの中、美しい森林の中をバスはゆっくりと登っていく。途中、落差が日本一という称名滝が展望できるところではバスは停車までしてくれた。さて、室堂の登山口に着いたのは7時ちょっと過ぎ。

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(朝焼けの中、立山駅を発つ)

ロッカーに着替えなどの荷物を預け、玉殿の湧水にて飲料水を汲んで、登山開始である。立山は、雄山(標高3003m)、大汝山(標高3015m)、富士ノ折立(標高2999m)の3つの峰の総称である。立山登山というと、雄山に登ることを指すという指摘もあるので、とりあえず雄山を登る。雄山までは、一の越とよばれる中間点までは、歩道も広く、しっかりとした石畳のようになっており、ハイキング気分で登れて快適だ。右側に秀麗な浄土山を望みながら、雪渓を越えて、一ノ越に着く。ここには、山小屋までもある。この標高は2700メートル。さて、ここから雄山までは仰ぐような急坂である。ほとんど階段を上るようだ。標高差は300メートルではあるが、東京タワーを階段で上がるぐらいの負荷はかかる。また、連休の中日であったこともあり、まるでラッシュアワーのように人が登っていく。幸い、時間が早いこともあって、下りてくる人が少なかったのだが、下りてくる人が多かったら登る時間はずっとかかったであろう。一ノ越経由で室堂から雄山に着いたのはほぼ2時間30分後。9時頃であった。雄山には頂上に雄山神社が鎮座している。ここを参拝するのには500円必要だ。これはお祓い代が含まれているのだが、なんせ立山登山は狭義では雄山登山であり、登頂するにはてっぺんまで行かなくてはどうも据わりが悪いし、ということで雄山神社まで行く。ここからの展望は絶景だ。天気がよかったこともあり、薬師岳はもちろんのこと、槍ヶ岳、白山が綺麗にみえる。剣岳も目の前だ。富士山も見えるとのことだが、これは私はよく確認することはできなかった。

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(玉殿の湧水にて飲料水を汲んで出発)

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(室堂の高原景観)

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(一ノ越に行く途中に出てくる雪渓。しかし、9月だとほとんど溶けているので歩行には問題なし)

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(一ノ越からの展望。槍ヶ岳がばっちりと見える)

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(雄山神社)

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(雄山から室堂を望む)

さて、体力的にもまだまだ余裕なので、大汝山、そして富士ノ折立に向かう。この三山を結ぶルートはほぼ平らであり、難しくはない。30分もしないで大汝山に着く。大汝山には休憩所もあったりして、昼食をとるのには絶好の場所であったが、まだ10時ちょっと過ぎぐらい。したがって、富士ノ折立に進む。富士ノ折立も30分もしないで着く。富士ノ折立では、お湯を沸かしてカップ・ヌードルを食べる。同行した者が、携帯用トースターのようなものを持ってきたので、クロックムッシュも食べる。これは、なかなかグッドだ。そして、ドトールのドリップ式のコーヒーも飲む。いやあ、山の上で食べる食事は美味しい。特にドトールのドリップ式のコーヒーはよい。さて、満腹になったし、時間も12時になったので、下山を開始する。ここは、大走りコースを選ぶ。

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(雄山から大汝山、そして剣岳を望む)

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(大汝山から富士ノ折立、そして剣岳を望む)

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(富士ノ折立)

大走りコースまでの分岐点。相当、急な岩坂を下りなくてはならない。岩はごろごろしていて、しかも大きい。また、結構の大きさでも浮き石であったりする場合もあるので油断は大敵である。右側には雪渓とカール地形が展開する。内蔵助カールである。カールとは氷河の浸食作用によってできた広い椀状の谷であるが、あたかもアイスクリームをスプーンで掬った後のような地形がなんとも柔らかく女性的である。モダニズムではなく、ガウディ的な艶やかさを覚える。

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(富士ノ折立から急坂を下りる)

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(東側には内蔵助カールが広がる)

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(大走りコースの分岐点までは、なかなかの急坂)

さて、大走りコースは一気に雷鳥沢まで下るコースだ。砂利道の下りが結構、厳しい。私はストックを二本持っていたので、膝への負担もたいしたことがなかったが杖なしでは膝に相当くるであろう。斜度はたいしたことはないのだが、距離が長いということ、また岩は浮き石が多くて神経を尖らせなくてはならないからだ。しかし、この大走りコース。エスケープ・ルートとして紹介されたりしていて、あくまでもサブ的な位置づけをされているが、いやあ、立山の山々に囲まれて歩くこのコースは絶景の連続であり、サブ・コースとして位置づけるにはもったいないような素晴らしいルートであると思われる。

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(大走りコースのごろ岩だらけの坂。浮き石に要注意だ)

この大走りコースでは、分岐点から2時間も経たずして雷鳥沢に着く。雷鳥沢はキャンプ場であり、ここにはトイレなども併設されている。このキャンプ場、立山の麓という絶好のロケーションにあり、私が日本でみたキャンプ場の中でももっとも魅力溢れるところであった。こんなところだったら、是非とも、キャンプをしてみたいものだ。さて、しかし、この雷鳥沢から室堂ターミナルは結構の距離がある。地獄谷の強烈なガス臭の中、雷鳥沢から室堂ターミナルへと向かう。最終一本前のバスには、ダッシュをすれば乗れたかもしれないが、みくりが池で記念写真を撮影する方が重要だろうと思い、みくりが池とそこから展望できる立山の山容を十分に堪能する。結局、雷鳥沢から室堂までは45分ほどかかった。

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(雷鳥沢のそば)

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(みくりが池から立山の峰々を望む)

室堂からは、とりあえず来たものを乗り継いで扇沢に向かった。しかし、扇沢と大町間は、臨時バスは運行されておらず、結局、最終バスに乗らなくてはならない状況になった。そこでタクシー乗車を検討する。バスの料金は1300円ちょっと。タクシーは6200円だ。4人で乗れば、それほどの金額差はないということで、タクシーに乗って信濃大町へと向かった。一人あたり250円余計に払うことで、列車は最終の一本前で新宿に帰ることができた。新宿駅に到着したのは10時ちょっと過ぎ。最終の特急で帰ると10時30分ぐらいだったのでタクシーで帰ったのは大正解であった。

ということで、1泊2日で非常にゴージャスな山登りができた。日本には、大雪山とか知床、利尻島、八甲田、大山、阿蘇山、屋久島など美しい場所が多いとは思うが、立山はこれまで訪れたどこにも勝るとも劣らない美しい土地であった。何で今までこなかったのか、と不思議に思わせるほど素晴らしい場所であり、感動した。百名山にトライしようというドン・キホーテ的な発想がなければ、もしかしたら一生、ここを訪れることがなかったかもしれない。そう思うと、百名山を踏破する目的というのは、意外といい人生の目的かもしれないと思ったりする。

備忘録的に、これまでの百名山の挑戦を記すことを許してください。

2013.09:立山
2013.06:赤城山
2012.10:雲鳥山
2012.05:石鎚山
2011.10:甲斐駒ヶ岳(未達)
2011.06:大菩薩峠
2011.06:金峰山(未達というか積雪のため断念)
2011.06:瑞牆山

これ以外にも蓼科山や妙高山などは勝手に登っていたりするのだが、基本的には、百名山に挑戦しようと決意した2011年3月を起点として踏破を目指したいと考えている。
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赤城山 [日本百名山]

赤城山に登る。東京を朝の7時前に出発。関越道を北上し、前橋インターで下り、ワインディング・ロードをがしがし上っていき、赤城山ビジターセンターに着いたのが11時ちょっと前。そこで駐車をして、登山マップの通り、登ろうと考えたのだが、それだと車道を20分くらい歩く。雲行きがあまりよくないので、早めに登った方が賢明かと思い、駒ヶ岳ルートを上ることとする。このルートは結構、急だが階段などがあったので、それほど苦ではなかった。急ではあるが、足下はしっかりしている。

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(山ツツジ)

しばらく歩くと駒ヶ岳に着く。駒ヶ岳は標高1685メートル。頂上はガスがかかっており、展望はほとんど得られず。めげずに尾根伝いに黒檜山を目指す。山ツツジの花が美しい。黒檜山へのルートもそれほど大変ではなく、登り始めてから2時間ちょっとで登頂する。ここもガスがかかっており、展望は得られず。ちょっと残念ではあるが、初夏の山の緑の美しさを堪能する。

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(黒檜山の頂上)

さて、そこから大沼湖畔にある黒檜山の登山口まで下山したのだが、これはほとんどずっと岩場であり、大変急であり、いい登山道であるとはまったく思えなかった。これであれば、下りも駒ヶ岳ルートで戻ればよかったぐらいである。下りであるが、岩場なので、ほとんど時間を稼ぐこともできず、行きと結局、同じぐらいの時間がかかってしまった。よほど岩好きでなければ、このルートを取る必要はないのではないかと思った。

その後、ビジターセンターのそばにある覚満淵を一周する。この覚満淵は、「小尾瀬」と呼ばれるような美しい湿原である。

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(覚満淵)

帰りには富士見温泉に寄り、前橋の安い焼肉屋に入り、帰京する。

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雲取山からの富士山は美しかった [日本百名山]

雲取山に登る。午前8時過ぎに鴨沢の駐車場に着いた時は、けっこう強い雨が降っていて中止することさえ考えたが、天気予報では午後は雨が止むとなっているので、思い切って出発することにした。しばらくは雨の中を杉林とブナ林が交互に現れる森の中を歩いていたが、2時間ほどで雨は上がった。堂所を越えたところから、坂は急になり、しんどくなる。足のふともももぴくぴくし始めて、多少不安がよぎる。というのも、一年前、甲斐駒ケ岳にチャレンジした時、太ももが攣って登山を断念したことがあるからだ。坂がしばらく続き、太もももきつくなったので昼休みを取って休んだら、太ももは大丈夫になった。そこで、小雲取山の急坂をチャレンジする。ここを越えると、あとは比較的難しいところもなく雲取山に着いた。雨が止んだのはよかったが、視界はほとんどない。少し、休憩して宿泊場所の雲取山荘へと向かう。この雲取山から雲取山荘への道は30分もしないのだが、相当、険しく、鴨沢から雲取山への工程のどこよりも難しく、また道もぬかるんでいた。雲取山荘に着いたのは4時ちょっと前。昼食の休みを除いても、6時間ぐらいかかったことになる。

雲取山荘は収容人数400人という巨大な山荘で、トイレも水洗であった。食事は夕食が1500円、朝食が1000円と高いが、しっかりと食事が取れるのは有難いことである。宿泊代は素泊まりで5000円。我々は3人グループであったが、ほかに3人家族も同室となり雑魚寝をする。

翌朝はまた曇っていたら残念だなと思っていたら、晴れた。というか、雲海の上に我々はいた。日の出もばっちり見え、雲取山の頂上に再び登ると、前日は打って変わって360度の素晴らしい展望を見ることができた。特に富士山は凛々しく聳え立っており、その美しい姿に私は大きく感動した。そこから小雲取山、さらにはそのちょっと先まで尾根道が続くので、ずっと右手に富士山をみながら下山した。わざわざ雲取山に来た甲斐があるというものだ。帰り道は快適で、5時間弱で着くことができた。

さて、雲取山は東京都埼玉県、山梨県にまたがっている。東京都の最高峰である。これは、東京都民にとってはとても特別なことであるし、東京都にこんなブナ林の原生林が残っており、2000メートルを超える山があることは、多くの人々の東京のイメージを新たにするようなものであると思う。しかし、雲取山より高い山(三宝山)はあっても、百名山は両神山と2000メートル以下の山しかない埼玉県はともかくとして、山梨県民にとっては、それは何の特別な山でもない。富士山、北岳などを擁する山梨県にすれば、同じ秩父山塊でも雲取山は標高的には全然、特別でもない。そういうことを考えると、本当、雲取山が東京都に位置していることで、その格が高まってよかったなと思ったりもする。雲取山は東京都にあるからこそ、特別なステータスを獲得することができ、それゆえに、多くの人がこの山を登り、その素晴らしい景観を楽しめていると思うからである。かくいう私も雲取山が東京都で最高峰というコピーによって、魅了された一人である。そして、そのコピーに惹かれて登山をしたおかげで素晴らしい富士山を展望することができたのである。

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タグ:雲取山
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石鎚山に登頂する [日本百名山]

無謀とも思われる日本百名山への挑戦を今でも続けている私であるが、今回は、中国四国地方の最高峰である石鎚山にチャレンジした。前日に国民宿舎石鎚に泊まり、当日は朝の6時30分に出発した。ちなみに、この国民宿舎石鎚からだと、バス停留所で石鎚山登山のトレイル・ヘッドである土子屋より数百メートル石鎚山に近い。なんか得した気分である。

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さて、天候は霧雨。とはいえ、宿舎を出発した時点では、特に帽子をしなくても気にしないほどのものであった。宿舎からのトレイルはよく整備されており、またアップダウンも少なくとても歩きやすい。快適だな、と思っていたら、雪渓が出てくる。一部、雪渓がトレイルの上まで覆ってしまい、この雪の棚はいつかは落ちるであろうと思いつつも、自分の時に落ちることはあるまい、と雪の上を歩く。さて、このトレイルは石鎚山ロープウェイのトレイルと合流する。その合流点には鳥居がある。そして、その先には、これまでの平坦で快適なトレイルの分を相殺して、さらに請求するかのごとく、恐ろしい鎖場が我々を待ち受けていた。しかも、距離が半端ではない。60メートルはあるだろう。こんなところを私は上った経験はまったくない。おそらく、一人で来たら引き返したと思うのだが、今回は実は5人のチームでこの石鎚山に来ていた。そのうちの一人は石鎚山に60回以上は登っている、石鎚山の仙人のような人である。彼は、「大丈夫、大丈夫、できる、できる」とびびる私を後押ししてくれる。しかし、その後、「滑ったら死ぬから気をつけて下さい」の一言。

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まあ、しかし、ここで死んでも本望だ、と最近、投げやりな私は、この鎖場にチャレンジした。その崖はおそらく70度はあるだろう。しかも、強くなってきた雨は、花崗岩の岩壁を濡らし、すこぶる滑りやすくしている。「三点確保」と頭の中で輪唱しつつ、ゆっくりと登っていく。10メートル上がると、もう息が上がる。休憩をして、息を整え、さらに次の10メートルを上がっていく。落ちたら死ぬという緊張感が、アドレナリンを私の体内からフルに出させ、なんとか上までたどり着く。さて、その達成感もつかの間、次の鎖場が出現した。しかも、今度の鎖場は80度ぐらい、というかほとんど壁のような岸壁を、60メートルはある距離、登らせられる。鎖の継ぎ目の空間に足を入れようとするのだが靴が大きくて出来ない。仕方ないので、腕力で登っていく。とはいえ、自分にはそんな腕力がないので、それは相当の難行なのであるが、諦めることもできず、最後まで登り切った。いやはや、その達成感は凄まじいものがある。

この第三の鎖場を越えれば、すぐ石鎚神社。しかし、ここで納得せず、30分ほど歩いて行く天狗岳にまで行く。恐ろしいほどの断崖絶壁を眼下にしつつ、天狗岳にたどり着く。本来なら360度の展望が得られる筈なのだが、生憎、ガスに覆われていてほとんど何も見られない。雨足はさらに強くなっていく。石鎚神社にまで戻り、そこでトマト鍋をつくる。板を横にして風除けにし、上から降る雨は防ぎようがないので、そのままにした状態でつくる。鶏肉とソーセージ、キャベツ、タマネギ、人参など具沢山のトマト鍋はとても美味しい。まあ、これは山の上で食べているからかもしれない。その後、ご飯と卵を入れ、雑炊とする。しかし、雨は強く、二つ目の手袋もずぶ濡れになり寒い。鍋を早々に片付けて、下山する。下山ルートは鎖場の迂回路を通る。この鎖場は下山路もあるが、どんな物好きがそれを試すのであろうか。私はやるメリットはまったく感じられない。

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雨の中、下山をするが、下山自体は楽であった。2時間ほどで国民宿舎に戻る。戻った時間は13時ぐらいである。そこから自動車で木の香温泉に寄って、西条駅に着く。西条駅に到着したのは15時30分頃であった。足の裏がちょっと筋肉痛になったが、私のアキレス腱でもある膝、そして太ももの筋肉はまったく大丈夫であった。階段の上り下りをしてきたことが少しは効果があったということであろうか。

タグ:石鎚山
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甲斐駒ヶ岳の登山に挑戦して挫折する [日本百名山]

甲斐駒ヶ岳を登山しようと考え、ゼミの卒業生とチャレンジする。前日に伊那側の仙流荘という宿に泊まり、翌朝4時30分に起床。5時20分に朝食を取りに行く。5時20分から朝食ということだったが、我々が食堂に行った時には、もう大方の客は食事を済ませた後であった。さて、朝食はとてもしっかりとしており、がっちりと栄養を取ることができた。この仙流荘から北沢峠まではマイカー規制があり、バスで行くことになる。始発バスの時刻は6時であったが、もう5時30分頃からは行列ができており、6時前に着いた時には、バスはすべて北沢峠に向かったところであり20分ほど待たされた。私はてっきり1台のバスに乗ってとぼとぼと行くようなイメージを抱いていたのだが、実態は10台くらいのバスがピストンで人々を運んでいたのであった。大体、一台のバスには35名くらいが乗車できるので、350名くらいを一挙に運んでいるのである。料金は片道1100円+荷物料でプラス300円。

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(朝の5時10分頃にはもう既にバスに並ぶ列ができている。バスも6時ではなく、その前からもう乗客を乗せて出発している)

私は、南アルプスは初めてである。南アルプスには中学時代から憧れており、いつか広河原に行きたいと思っていた。行程まで考えて、資料をスクラップまでしていたのである。そのときの大自然に憧れるような純粋な気持ちは、その後、薄汚れ、南アルプスのことなどもどこかに行ってしまったのだが、心荒むサラリーマン生活を辞め、なんか心に落ち着きが戻ってきたのであろうか。再び南アルプスへの気持ちが高ぶり、日本の地理を知ろうという百名山踏破プロジェクトの第二弾として、甲斐駒ヶ岳を選んだのである。

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(甲斐駒ヶ岳)

バスに揺られ40分くらいで北沢峠に着く。私は日本はともかくとして、ロッキー山脈はジャスパーからバンフ、ヨーホー、ウォータートン、グレイシャー、イエローストーン、グランド・テトン、コロラド・ロッキーと訪れ、シエラ・ネヴァダもヨセミテ、セコイア、キングス・キャニオン、カスケード山脈もクレイター・レイク、オリンピックなどを訪れたことがあるし、スイス・アルプスやアンデス山脈も訪問したことがあり、それなりに山岳美には慣れていたつもりであったのだが、この南アルプスも相当の絶景であることを知り、驚いた。特にその絶壁のような急斜面はなかなか凄まじいものがある。

北沢峠からは双児山経由のルートを取る。仙水峠経由の方が、どうも楽そうなのだが、少しでも最短距離を取りたい急いた気持ちが双児山経由のルートを私に取らせることになる。これが後に致命的なミスとなるのは、このときは知るよしもない。さて、序盤、このルートは森林地帯を抜ける。なかなか快適である。しかし、双児山に登った後ぐらいから、斜度が急になっていく。特に森林限界を抜けた後からは、ほとんど階段のような状態である。ただ天候に恵まれたこともあり、景色は素晴らしい。仙丈ヶ岳や北岳、間の岳、塩見岳といった南アルプスの秀峰はもちろんのこと、御岳や穂高、槍ヶ岳までも見渡せる。富士山も雲海から顔を覗かせる。素晴らしい絶景である。と感動しつつも、この連続した階段を登っていたら、大腿筋が痙攣してきた。あっと思った時には、既に遅く、大腿筋が攣ってしまった。しばらくその痛みに苦しめられた後、気を取り直してまた歩き始めると、逆の足の大腿筋まで攣ってしまった。ここで、もう甲斐駒ヶ岳への登山は断念して、ゼミの卒業生だけを単独で行かせて、自分はゆっくりと駒津峰までたどり着く。ここの標高は2750メートル。ここから甲斐駒ヶ岳の山頂まではコース時間だと1時間30分であるが、すさまじい岩場の連続で、それを見て完全に諦める。

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(富士山)

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(仙丈ヶ岳)

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(北岳)

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(御岳までもが展望できた)

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(駒津峰までの急坂。この坂で大腿筋を攣る)

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(この凄まじい登山路を見て、諦める)

駒津峰からちょっと行ったところで卒業生を待っている。彼は2時間ちょっとで登頂して戻ってきた。彼と合流すると、そこで昼食を取る。お湯を沸かし、インスタント・ラーメンをつくって食べる。持ってきたスイート・コーンを入れ、ちょっと贅沢さを演出する。さて、食後にはドリップ式のコーヒーも飲み、腹も一杯になったところで帰路に着く。終バスは16時なので、それまでに北沢峠まで戻らなくてはならない。帰路は仙水峠経由にする。これは、双児山経由のルートだと上り下りがあるので、それを避けたいと考えたからである。仙水峠は一貫して下りであり、そういう点では助かったが、こちらも結構、斜度は急であった。ということで、どちらのルートを選択したとしても、なかなか、甲斐駒ヶ岳は難しいことが理解できた。ちょっと鍛えずにいきなり挑戦するのは無謀であったのかもしれないと反省する。行きはコースタイムをオーバーしたが、帰りはほぼコースタイムで戻ることができた。15時30分には北沢峠に着いたのだが、ここでも既に長蛇の列ができていた。そして、16時前に既にバスは発車し始めていた。南アルプスではバスや朝食は定刻より早く来ることで多いにメリットを享受できることを知る。

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(インスタント・ラーメンをつくる)

甲斐駒ヶ岳に登頂できなかったのは残念であるが、素晴らしい南アルプスの山々を展望できたことは感動的であった。ようやく中学時代の夢が叶った気分で嬉しい。しかし、いつか、甲斐駒ヶ岳に登頂したいものである。登山の難しさを知ると同時に、百名山登頂プロジェクトに早くも黄色信号が灯ることになった、今回の甲斐駒ヶ岳行きであった。

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大菩薩嶺に登る [日本百名山]

 金峰山に行く予定だったのだが、アイゼンがないと無理ということだったので、せっかく金峰山の登山口の山荘に宿泊していたのだが断念し、代わりに大菩薩嶺に登ることにする。中央高速で車で上日川峠まで行き、そこから歩き始める。駐車場には相当の車が既に駐まっていた。登山口の水場で、水を入れて出発する。出発時間は9時ちょっと過ぎであった。ここは、手元にある『日本百名山 山歩きガイド』では「入門者」クラスである。
 この日は五月晴れの気持ちよい天気に恵まれ、木漏れ日の中を快適に歩いて行く。30分ほどで福ちゃん山荘に到着。ここは皇太子、雅子妃も立ち寄られたことがある山荘らしい。そこから林道のようなルートを登っていく。快適なハイキング・ルートである。小学校に入るか入らないかぐらいの子供も歩いている。小一時間ほどで大菩薩峠に着く。富士山の素晴らしい勇姿が見られる。雄大なる展望に感動する。そこから、さらに大菩薩嶺に向かって尾根道を歩く。尾根道は両側に展望が開けており、爽快な気分だ。さて、「入門者」クラスであるが、途中、ちょっとした岩場もあったりする。日本の登山は、アメリカなどに比べてもずっと難しいな、と改めて思わせられる。子どもにはこの岩場はちょっとしたチャレンジになるだろう。
 雷岩という大菩薩嶺の手前の展望のよい場所にて昼食を取る。富士山の眺めが素晴らしい。同行した若者が携帯用のガスコンロを持ってきたので、そこでカップヌードルとソーセージを食べる。カップヌードルなんて美味しいと思ったことはほとんどないのだが、こういう環境で食べると美味しく思えてしまうから不思議である。
 雷岩から大菩薩嶺まではぬかるみの道を10分ほど歩いて到着する。大菩薩嶺は木に囲まれており展望はよくない。昼食をこの手前で取ってよかったなと思う。頂上では写真撮影をして、そそくさと下山を開始する。下山ルートは雷岩から福ちゃん山荘へと直行する急坂を取る。この急坂は相当、急でここは子どもには険しすぎるのではないかと思ったりする。ただ、圧倒的に時間的には早い。40分もしないで福ちゃん山荘に戻り、さらに20分弱ぐらいで駐車場に戻る。天気に恵まれ、富士山の素晴らしい展望も楽しめ、なかなか楽しい登山であった。
 帰りに「大菩薩の湯」という温泉に寄り、汗を流して帰途につく。

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(雷岩へと向かう尾根道)

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(登山ルートから見た富士山)
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瑞牆山に登る [日本百名山]

 この3月に念願のグランドキャニオンのコロラド川の畔まで歩けたことで、勝手に登山に自信を持った私は、登山をもっとしようという動機と、日本の風土を知らないことに問題意識を有したこともあり、とりあえず『日本百名山』を踏破しようという目標を掲げた。ということで、書店に行って『日本百名山 山歩きガイド』を購入した。この本は、日本百名山ごとにその難易度を評価してくれているので助かる。入門者、初級者、中級者、上級者、ベテランと5段階に分類している。そこで、早速初級者クラスから踏破しようと、瑞牆山そして隣にある金峰山にチャレンジした。早朝、東京を車で発ち、つきあってくれる若者を途中で拾い、増富ラジウム温泉のそばの瑞牆山荘に行く。着いたのは11時30分くらいだ。そこから早速、山登りを始める。今日の目的地は瑞牆山である。さて、初級者コースであるから、グランドキャニオンの谷底まで行った私にとっては余裕だろうと思ったら、まったくの大間違いであった。まず、トレイルがグランドキャニオンと違って整備がしっかりとされていない。さらに、斜面が急である。はるかに瑞牆山の方が技術を要する。しかも、沢を渡った後は、あまりにも急なので備え付けのロープで登らないと不可能なほどの急斜面になる。加えて、途中でまだ溶けていない氷によってその坂がつるつるになっている。上りの際は、それでも枝などにしがみついて行けたが、下りの際には本当、ひやひやするような思いを幾度とした。これで初級クラスであるということは、日本の山は相当、急なのだなということを朧気ながら理解する。
 さて、モデル・コースの時間を大幅に遅れてどうやら山頂に到着する。山頂は屹立する巨岩群の中で最も高い岩の頂上であった。瑞牆山は山というよりかは、岩の集合体のようなものである。岩は花崗岩である。まるでつくしのようににょきにょきと岩が地面から伸びているような感じである。なかなか大した存在感であり、これが日本百名山に指定されたのは、その圧倒的に個性的な山容からだろうと勝手に推察する。山頂はガスっていたが、瞬間的にガスが晴れて遠方の南アルプスなどを見ることができた。富士山もほんの一部であるが、雲と雲の間にその姿を現した。感動的な光景に、ここまで来る苦労も一瞬にして吹き飛ぶ。
 下りは下りで大変であった。この日は瑞牆山荘に予約をしたのだが、約束の17時30分には着けず、18時前に到着する。初級者コースの山で、このしんどさを考えると、早くも目標達成が遙か遠くに遠のいてしまったような気持ちになってしまう。翌日は金峰山をと計画していたのだが、アイゼンがないとまず無理という富士見平小屋(ここは25年ほど前に強姦殺人事件が起き、幽霊が出るという噂の山小屋だ)にいた叔父さんのアドバイスを聞き、断念する。

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山頂からの展望


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