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スティーブ・ハケットのコンサートをクラブ・チッタで観て震えるほどの感動を覚える [ロック音楽]

スティーブ・ハケットのコンサートをクラブ・チッタで観る。スティーブ・ハケットは高校一年の時から聞いているが、実はライブで観るのは初めてである。ジェネシスを35年以上も聞いていることや、これまでスティーブ・ハケットがたびたび来日していることを考えると、これは私のまさに怠慢というか魂の乏しさゆえの事態であると捉えざるを得ないのだが、とにかく初めて対面することができた。さて、今回のコンサートは「Genesis Revisited」
ということで、まあ、ジェネシスのコピーバンドというコンセプトではあるのだが、コピーバンドとしても少なくとも5分の1は純粋に本物ということで大いに期待して行く。

さて、クラブ・チッタということで、私の席は最後尾であったのだが、距離的には武道館のアリーナでは真ん中より前という絶好の席であった。オープニングは、Watcher of the Skies。やはり、そう来ますか。メロトロンの重厚なるコードの展開で、もうジェネシスを35年聞いて蓄積に蓄積されてきたアドレナリンが一挙に吹き出るような興奮を覚える。そして、このキーボードのイントロが終わると、ベースとギターのユニゾンのドドドドッドドドド、という地の底から聞こえてくるような刻みにもう彼我の境地に達する。スティーブ・ハケットの攻撃的なギター・ソロ、そして強烈なグリッソン。ハケットのギター上手い。もう、この曲だけでも来た甲斐があるというものだ。

そして2曲目はThe Lamb lies down on Broadway からThe Chamber of 32 doors。随分と渋い選曲であるが、ハケットの泣かせるギターが美しい。なかなかドラマチックな曲の展開もよい。ボーカルはちょっと狂気が入っており、そこがガブリエルを彷彿させるところも好感が持てる。

3曲目はSelling England by the Pound からDancing with the Moonlight Night。8分を越える大曲である。いやあ、ここらへんの渋い選曲はジェネシス・ファンへのサービスか。これらの曲をコピー・バンドとしても聞ける幸せを覚える。

4曲目はThe Lamb lies down on Broadway からFly on a Windshield. ハケットのアコースティックなギターが美しい佳曲ではあるが、ここらへんになると相当、渋い選曲である。この曲はピーター・ガブリエルの作った曲であり、ハケットの思い入れがあるというのは意外であるが、ハケットのギターの表現力は尋常ではない。改めて、この曲でハケットのギタリストとしての表現力の凄さを思い知る。

5曲目は、同じくThe Lamb lies down on Broadway からThe Lamia。同アルバムの中でも存在感のある佳曲である。ピアノのアルペジオが美しい、心を打つ曲である。これも、まさか、生演奏で聞けることが生きているうちに出来るとは思えなかった。ロックという音楽は、現在進行形であることがそのアイデンティティでもあるのだが、もはやクラシック的に40年前に発表された曲を聴いている。しかし、それでも思わず涙が出そうに感動している私がいる。もはやロックはクラシックの境地に達してしまったのかもしれないが、この曲の素晴らしさは100年後にも通用するのではないかとも思ってしまう。

6曲目はThe Musical Box。これまで、どちらかというとマイナーな曲で攻めてきたハケットであるが、ここらへんで王道的な選曲で二枚目の代表曲を持ってきた。会場も興奮状態。ハケットの超攻撃的なギターがアドレナリンをどどっと出させるハード・ロック調の曲である。

7曲目はアコースティック・ギターに代えて、おお、Horizonかと期待したが、弾き始めたのはBlood on the Rooftopsのイントロ。ハケットがジェネシスを脱退する直前に発表したWind and Wutheringからの選曲である。いやあ、名曲だ。しかし、Wind and Wutheringにおいてハケットと他のメンバーとの音楽性の違いから、ハケットは実質的にジェネシスを追い出される訳になり、ジェネシスはハケットの情緒性やイギリス的ロマンティシズムを失い、代わりにコリンズ的なモータウンのグルーブとアメリカ的な大衆性を確保することになるのだが、改めて、私はハケット的なものが好きだったのだな、ということを思い知らされる。ハケットはジェネシスがロックの殿堂入りした時もバンクス当たりから、「お前何はしゃいでるんだ」的なリアクションを受けていて、私はちょっとハケットに同情したりした。ハケットは最後まで、ジェネシスの主人公にはなれなかったのである。Wind and Wutheringに関しては、例えば次のビデオではコリンズが「スティーブの曲はあまりバンドには受け入れられなかった」などと述べている。
http://www.youtube.com/watch?v=_JeFNBjsXoI
このビデオではバンクスはBlood on the Rooftopsはいい曲だと述べたりしているが、同時にバンクスとラザーフォードが作曲の二本柱であるとも述べている。そういう中で、ハケットは最後のアルバムで彼の才能の特別な高さを、このBlood on the Rooftops、Unquiet Slumber for the Sleepers、 In that Quiet Earthという3曲で十二分に発揮させる。そして、この3曲にプラスしてトニー・バンクスのAfterglowを演奏する。
 ここでバンクスのAfterglowをなぜ弾くのか、というのは、ただのジェネシスのファン・サービスなどだろうが、まあ、こういう優しさ、というか柔軟さがハケットの人格なのであろうと思う。聴衆が喜んだのは言うまでもない。

さて、次の曲はI Know What I like。そして、Dance on a Volcano。さらに次の曲はA Trick of the TailからEntangled. この曲もバンクスの曲だ。ここらへんのマイナーな曲をなぜハケットがやらなくてはいけないのか分からないが、まあ、 好きなのかもしれない。とはいえ、ジェネシス・ファンにとっては有り難いことである。

などと思っていたら、サパーズ・レディのイントロが流れる。きたー・・。いや、素晴らしい。こんな20分以上の大曲が聴けるとは思えなかった。涙が出る。もう、何も言うことはない。至福の時間である。もちろん、当時のジェネシスの演奏ほど素晴らしくはないだろうが、私はおそらくコピー・バンドであってもサパーズ・レディを聞いたら感動するであろう。5分の1が本物であるということでも、もう自分的には十分過ぎるほどの贅沢である。

さて、流石に大盛り上がり大会のサパーズ・レディでコンサートは終了。ということで、お定まりのアンコールであるが、1曲目はFirth of Fifth。この曲はハケットの最高の出来ともえいるギター・ソロが披露されているので当然であろう。バンクスの素晴らしく印象に残るピアノのイントロを聴くだけで、背筋がゾクッとするほど興奮する。そして、バンクスの天空を駆けるがごときのソロ。ああ、至福である。

さて、Firth of Fifthのあとは、Seconds Out のライブ・アルバムと同様にLos EndosからSquonkへのイントロへ戻ってのエンディング。サービス精神満載で、ちょっと痛い気がしないでもないが、ジェネシス・ファンの私にとってはとても感動的で嬉しいコンサートであった。Steve有り難う。

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