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高浜原発の再稼働を認めない仮処分決定の樋口裁判長の意見が素晴らしい [原発問題]

関西電力の高浜原発3号機そして4号機について、福井地方裁判所が「国の新しい規制基準は緩やかすぎて原発の安全性は確保されていない」と判断し、再稼働を認めない仮処分決定を行った。

この判決を下した樋口裁判長は、関電が原発を止めると電気代が上がり「国富の喪失」であるという主張に対して、次のような回答をしている。これは、判決要旨の「9被告のその余の主張について」から抜粋したものである。

「他方、被告は本件原発の稼動が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。

また、被告は、原子力発電所の稼動がCO2排出削減に資するもので環境面で優れている旨主張するが、原子力発電所でひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染はすさまじいものであって、福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染であることに照らすと、環境問題を原子力発電所の運転継続の根拠とすることは甚だしい筋違いである。」

たいへん全うな考えであり、このような考えを有する裁判長が「おかしい」とか主張している人達は、本当、福島の汚染地を訪れるとよい。あの地において、今でも豊かさを喪失していないと現地の人達に言い張ってもらいたい。

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