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アイスランドの観光の定番、ゴールデン・サークルをめぐる [地球探訪記]

アイスランドに来ている。事前にどこを訪問すべきか、ろくに調べることもなかったのだが、到着してどうもゴールデン・サークルというのが定番の観光ルートであることを知った。せっかく、高いお金を払ってレンタカーを借りていることもあるので、早速、ここに行くことにした。さて、このゴールデン・サークルというのは、シンクヴェトリル国立公園、グトルフォスの滝、ゲイシールの間欠泉のビッグ・スリーとケリズの溶岩湖などの観光地を円環状に周遊する観光ルートである。
 レイキャビクからこの円環を時計回りに巡ると、最初に訪れるのはシンクヴェトリル国立公園になる。アイスランドには国立公園が3つしかないので、これは大変貴重な自然環境であろうし、世界遺産にも指定されている。どんなに素晴らしいアイスランドの大自然が体験できるのか、と大変期待をして訪れた。駐車場には驚くほど多くの車が駐車しており、大人気観光スポットであることが分かる。
 シンクヴェトリル国立公園は、大西洋中央海嶺の割れ目が地表に唯一現れたところだそうだ。どんなに凄いランドスケープに遭遇できるのか。大変、期待したのだが、この割れ目はまったく大したものではなく、日本でいえば浅間山とか十勝岳の方がはるかに迫力はあった。地質学的には大変貴重で面白いのであろうが、ランドスケープとしてはそれほど人の心に訴えかけるものはない。その地質学的重要性があって初めて、その有り難みが分かるが、私は正直、がっかりした。もう少し、ゆっくりといろいろと見れば、面白いものがあったのかもしれないのだが、何しろ風が強くて寒い。とても、ゆっくりと見るような余裕もなく、そそくさと車に戻ってしまった。
 次に訪れたのは、グトルフォスの滝である。これは、クヴィータアゥ川がそのまま滝として32メートル落ちるので、なかなかの迫力ではあるが、イグアスの滝を4回ほど見ている私にとっては、それほど感銘を受けるものではない。しかし、見て損をするというものでは決してない。この滝には水力発電所がつくられる計画があったのだが、反対運動によって頓挫した。今、アイスランドは観光産業が非常に同国の経済にとって重要になっているのだが、グトルフォスの滝があるかどうかでは、観光客の満足度が随分と違ったであろう。最近の観光情報は、SNSが大きな役割を担っているが、そういう点では観光客の満足度はとても重要である。グトルフォスの滝を水力発電所にしなかったことは、国の命運を分かつような重要な岐路であったと思われる。
 そして、3カ所目はゲイシール。ゲイシールというのは、間欠泉の語源にもなった立派な間欠泉なのだそうだが、現在は活動を休止して、その隣のストロックル間欠泉が噴出しているだけだそうだ。ただ、このような間欠泉はヨーロッパでは極めて珍しいようだが、日本では別府温泉を始め、それほど珍しくない。日本に住んでいると温泉関係の地形は珍しくも何ともないが、世界的にみると珍しいのだな、ということがアイスランドの温泉観光地のしょぼさで気づいたりする。ちなみにアメリカのイエローストーン国立公園のオールド・フェイスフルやその一帯の方が、はるかにこのアイスランドのゲイシールより迫力があり、興味深い。別府温泉やイエローストーンをメイジャー・リーグレベルだとすると、ここは高校野球の都大会予選という感じだ。
 ゲイシールからはケリズの溶岩湖を訪れた。ここは、なぜか入場料を取られる。このような溶岩湖は、その美しさで知られているが、このケリズの溶岩湖も一見する価値はあると思う。ただ、オレゴン州のクレーター湖の鬼気迫るような美しい青とは比べようがない。ただ、せっかくゴールデン・サークルを巡っているなら足を伸ばした方がいいとは思う。
 ちなみに昼食は、ゲイシールの手前にあるエフスティ・ダルル農場でとった。ここはホテルとレストランが一緒になっているところで、我々は何の前情報もなく行ったのだが、なかなか食事は美味しくて感心した。特に羊はお勧めである。
 しっかりと事前に調べておらず、行き当たりばったりのゴールデン・サークルのツアーであったが、ここは死ぬまで絶対行くべきである、といった迫力のある自然とは出会えなかった。これは、ちょっと残念ではある。アイスランドに行く前に、イグアスの滝、イエローストーン国立公園、クレーター・レーク国立公園などに行くべきであろうと思う。とはいえ、行く価値がないとはまったく思っていない。その荒涼として、どこか凜とした風土・地形は私の記憶にしっかりと刻まれた。

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(シンクヴェトリル国立公園は地質学的には希有で保全すべき対象であるだろうが、それが景勝地として特別に優れているとは思えなかった)

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(シンクヴェトリル国立公園のそばで現れた雨雲に虹が架かっていた)

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(グトルフォスの滝はなかなかの迫力である。おそらくヨーロッパ一かもしれない。ただ、世界的にみると、それほど大したことはない)

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(グトルフォスの滝をちょっと行くと氷河をみられる。今回の旅行では、これが最も氷河に近づいた瞬間であった)

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(ゲイシール地区で、間欠泉が出るのを待っている観光客)

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(間欠泉はそれほど迫力はなく、イエローストーン国立公園のオールド・フェイスフルなどを挙げるまでもなく別府温泉のものに比べてもしょぼい)

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(ケリズの溶岩湖は、規模も小さいが、その青さはちょっと見る価値があると思う)
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