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至仏山(日本百名山32座登頂) [日本百名山]

昨年の10月に至仏山に登るために鳩待山荘を予約しておいた。しかし、8月下旬にアイスランドで足首をひどく捻挫したため、宿まで行って泊まったのだが、結局、とても登れそうもないので、尾瀬ヶ原にだけ行って至仏山には登らなかった。ということで、大変、後ろ髪を引かれていた至仏山であったので、この週末にチャレンジをした。幸い、ゼミの卒業生が二人付き合ってくれた。11時に東京を自家用車で出発する。鳩待山荘へは自家用車のアクセスが禁止されていたので、戸倉の駐車場にて車を停めて、そこから乗り合いタクシーにて鳩待山荘にまで向かう。バスもタクシーも同じ料金で一人980円である。ちなみに戸倉の駐車場は一日1000円であった。
 鳩待山荘に到着したのは16時ちょっと過ぎぐらいであった。隣のお土産屋さんで、地酒の水芭蕉の純米吟醸を仕入れ、17時30分の夕食の前から一献傾ける。夕食では生ビールを注文し、食事をした後も、卒業生と残りの酒を飲み明かす。3人とも飲兵衛なので、早いピッチで飲み終わり、20時頃には就寝。朝の4時頃に目を覚まし、朝食はおにぎりにしてもらい、4時50分には鳩待山荘を発つ。そのまま至仏山に登るコースもあったが、卒業生は二人とも尾瀬ヶ原に行ったことがない、ということなので山の鼻経由のルートを取ることにした。
 山の鼻の標高は1409メートル。鳩待山荘が1591メートルなので、180メートルちょっと下りることになる。これは、ちょっと勿体ない。しかし、山の鼻はちょうど朝靄が晴れるような状態で、その尾瀬ヶ原の美しさをみたら、勿体ないという気持ちは吹っ飛んだ。ちょっとコースタイムの50分より時間がかかり1時間ほどかかったので着いたのは6時ぐらいであった。ここで朝食のおむすびを食べ、またお土産屋がもう開業していたので温かい缶コーヒーを買う(なんと、250円)。
 腹拵えをして出発したのは6時30分。ここから至仏山の山頂2228メートルまで、820メートル登らなくてはならない。とはいえ、820メートルといったらそれほど大したことはないだろうと高をくくったら、ほとんど階段を永遠に上って行くような感じで、相当厳しかった。とはいえ、その厳しさを知るのはずっと後の話である。
 山の鼻を出て、ちょっとだけ尾瀬ヶ原の湿原を横切り、至仏山の登山口という看板とともに、坂道となる。登山道はしっかりと整備されていて歩きやすいが、斜度はなかなかのものだ。ただ、30分ぐらい登ると、燧ヶ岳の山容を背景とする尾瀬ヶ原がばっちりと見え、高さを稼ぐことの喜びを感じる。1時間15分ぐらい歩くと、森林限界に到達し、それとともに登山道も滑りやすい蛇紋岩を這っていくような感じになる。そして、永遠に続くかのような階段に出る。私の頭に、レッド・ツェッペリンの佳曲『天国への階段』のイントロが流れる。ここは、どうも高天が原と呼ばれるワイルドフラワーの名所らしい。しかし、もう疲労困憊の私はワイルドフラワーを愛でる余裕はない。脹ら脛がぴきぴきと言い始め、攣るのだけは回避しなくてはと、騙し騙し登っていき、ちょっともう限界かも、と思ったら山頂に着いた。山頂に着いたのは8時50分。2時間20分ということで、コースタイムより5分ほど余計に時間がかかったが、悪くないペースである。
 山頂ではお湯を沸かしてドリップ式の珈琲を飲みたいところなのだが、私が鍋を忘れてしまったので、簡単な軽食だけをここで食べる。山頂からはまさに360度の素晴らしい展望を得ることができる。天気も晴れていたこともあり、尾瀬ヶ原や燧ヶ岳はもちろんのこと、日光白根山や谷川岳が展望できる。
9時15分頃には下山を開始する。蛇紋岩は滑りやすいとガイドブックなどでも随分と書かれていたので、慎重に下りていく。確かに、黒光りしているような岩は、面白いようにつるつると滑る。私は3人のチームの中で、最後尾を歩いていたので、先を行く卒業生達が「つるつる警報」を出してくれたので、まったく滑らずに済んだが、先頭を行く卒業生はつるりんと滑ってしまった。幸い、怪我とかはなかったが、蛇紋岩、なかなか厄介である。
 さて、せっかく下がっていったのだが、小至仏山では再び登らなくてはならない。この登りは疲れたからだにはなかなか楽ではない。が、踏ん張って9時54分には小至仏山の山頂に立つ。これはコースタイムの20分よりも10分も余計にかかったが、これ以上のペースで歩くと蛇紋岩で滑ってしまったであろう。これは、コースタイムが早すぎるのではないかと思ったりもする。ここらへんの蛇紋岩からはワイルドフラワーが多く自生しており、ちょっと余裕があり、上りと違って愛でる余裕も出てくる。小至仏山から20分ぐらい歩いたところに素晴らしい湿原が出現。さすが尾瀬は魅力溢れる土地だなというのを実感しつつ、鳩待峠に急ぐ。鳩待峠は下りルートからよく見えるのだが、なかなか歩いても近づかない。比較的早いペースで歩いたつもりだったが、到着したのは11時20分。ほぼ至仏山山頂を出てから2時間経っての帰着であった。
 鳩待山荘に置かせてもらっていた荷物を受け取り、11時50分発の乗り合いバスで戸倉の駐車場まで戻る。鳩待山荘でお薦めといわれた「ほっこり湯」というサービスが偉いぶっきらぼうで全然ほっこりしていない温泉で汗を流し、着替えをし、帰りには沼田市の池田というえらく美味しい蕎麦屋で十割そばを食べて、東京に戻る。日曜日ということで関越自動車道の渋滞に巻き込まれたこともあり、東京には19時頃に到着。
 
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(鳩待山荘を早朝に出発)

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(朝靄の中を山の鼻に向かって歩いて行く)

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(山の鼻で朝食を取る)

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(朝靄が晴れて朝日が差し込み、幻想的な美しさを見せる尾瀬ヶ原)

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(早朝の尾瀬ヶ原を気持ちよく歩く)

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(至仏山への登山道は急だが、ある程度歩くと、燧ヶ岳と尾瀬ヶ原の素晴らしい展望が得られる。これは至仏山登山の醍醐味であろう)

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(登山道には尾瀬ヶ原を展望するベンチがところどころに設置されている)

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(樹林限界を超えると、蛇紋岩のガレを這い上がるようにのぼっていく)

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(たまに階段が設置されているが、もう永遠に続くかのような長さにあまり嬉しくなれない。「天国への階段」のメロディーが頭の中に響く)

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(登山道を振り返ると、この絶景)

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(至仏山の山頂)

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(山頂は広くはないが、ちょっと休めるようなスペースがある。岩木山とか蓼科山のような岩でごつごつしていないのは有り難い)

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(至仏山から西を望む。山頂からは360度の絶景が得られる)

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(下山開始。最初は小至仏山へと向かう)

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(小至仏山への下山道から振り返る至仏山の西側は、東側の端正な容姿とは異なり、極めてごつごつといかつい風貌を晒している)

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(至仏山は花の山として有名だが、りんどうなどのワイルドフラワーがあちこちに咲いており、目を楽しませてくれる。ただ、個人的には上っていた時はそのような花を愛でる余裕はゼロであった)

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(小至仏山の山頂。ここからも素晴らしい展望が得られる)

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(オヤマ沢田代という美しい湿原が忽然として現れる)

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(鳩待山荘に戻ってきたのは11時20分。ということで午前中に戻ってこられたのはよかった。前泊登山の魅力はこれだ。)
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