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オランダの認知症ケア施設「ワルム・タイス」を訪問する [サステイナブルな問題]

オランダの認知症ケア施設「ワルム・タイス」を訪れる。ワルム・タイスは2箇所あるのだが、我々はDe Hulstというアムステルダムの北、バスで45分ほどいったアルクマールのそばにある施設に行った。これは10年ほど前、高齢者医療の専門家を中心につくられた認知症ケア施設である。
 所長のハンズ・アムステルスさんに話を聞く。
 最初に認知症の説明を聞く。認知症になると、コップやお土産などの物が認識できなくなる。季節や今、何時なのか、さらには記憶が随分となくなってくる。自分の中でも何が起きているかが分からなくなる。そういう中、ここでは規則的な生活をすることをさせるようにしているそうだ。そうすると、それが安心感や自分が守られているという気持ちになる。
 ワルム・タイスは4つのコンセプトがある。そのうちの一つは「自由」である。例えば、認知症の方が散歩好きで、この施設の周辺を散歩したかったら、ここでは散歩をさせることを優先して考える。また、ポイントとしては、ここで働いている人は責任をもって仕事をしていることである。ワルム・タイスの組織において、そのボスは、ここに来ている認知症の患者の人達であると捉えている。あと、「すべてのことが可能である」という考え方をしている。顧客のニーズがあったら、それにできるだけ対応するように考えている。
 また、この施設は農家を使っているのだが、その理由としては、土地があることや、動物がいることでそれらと遊ぶことができる、豊かな自然の中で生活できる、などのメリットがあるからだそうだ。
ここでの利用料は年間で86000ユーロ。これは一日当たりだと235ユーロ(3万円)ぐらいとなる。ワルム・タイスの年間の収入は490万ユーロ。従業員は132人である。ただ、ほぼ全員がフルタイムでありパートタイムである。従業員は1週間(36時間)であり、年間の人件費は55000ユーロだそうだ。オランダでも、やはりこのような施設で働きたいと思う人が問題になっている。ここの間接経費は9%であるが、これはオランダ平均の16.4%よりも随分と低い。
 このような施設を運営していく時、もっとも難しい課題は、良質な職員を確保することである。このような仕事にそもそも就きたいというオランダ人が少なくなっている。
 社会が複雑になって、認知症の人が生きていけないようになっている。そういう人達に生きていけるような環境を提供したいと考えている。この施設はオランダでも人気があり、ウェイティング・リストには150名ほど名が連なっているそうだ。
 ちなみに写真撮影はクライアント以外は許可されたが、学校やこのような施設の写真をネットでアップすることはオランダの法律で禁じられているそうなので、ここでもアップはしない。ただ、ワルム・タイスの紹介動画があるのでどのような場所であるかを知りたい方はそちらを参照してもらえればと思う(https://www.youtube.com/watch?v=5UjyWg6klKI)。

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