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ヴォージュ広場というパリの宝を台無しにしている道路 [都市デザイン]

パリで最も美しい広場と言われているのは、バスティーユのそばにあるヴォージュ広場である。ブルボン朝初代のフランス国王であるアンリ4世によって、パリを新しいローマにすべき1605年に建造が開始された、パリで最初の計画的に設計されてつくられた広場である。その設計とレイアウトに関してもアンリ4世は随分と口出しをしたそうで、パリという田舎をローマのような格を持たせるために彼が手がけた幾つかの都市プロジェクトのうちの一つである。この広場を囲む建物はすべての方向で9戸であり、高さなどは統一され、その調和は特別な空間をつくりだすことに成功している。

さて、確かに素晴らしい広場ではあるのだが、美しいアーケードもある建物とこの広場の間に無粋な自動車道路が通っている。つまり、広場は自動車道路の囲まれているような状況であり、建物と広場を行き来するのに、この道路を渡らなくてはならない。それだけでなく、この道路には路上駐車が両側でされていて無粋このうえない。美しい広場と美しい建物と自動車はまったく景観的にもマッチしない。なんてもったいない。一昔前のロンドンのトラファルガー広場を彷彿させる人に優しくない空間だ。やはり、フランスは都市デザインではヨーロッパの中では後進国だな、と呆れた気分になりつつ、いや、私が考えるぐらいだから、パリの人達も同じような気持ちをおそらく抱いているだろうと思い直す。というのも、前から思っていたのだが、バスチーユ広場とかマドレーヌ広場とか、自動車中心で歩行者をバカにしたようなランドアバウトを大きく改善させて、歩行者動線を改善し、より歩行者を大切にするような空間づくりをプロジェクトで進めていることを知ったからだ。

ということで、そのうち、当然、このヴォージュ広場を台無しにしている広場を囲む自動車道路もどうにかなるだろう。というか、ただ、自動車を通さなくすればいいだけの話だ。なぜ、ここに道路が必要なのかも分からない。駐車場が必要であれば地下駐車場をこの広場につくればいいだけの話だ。出入り口をどこにつくるのかが難しいというかもしれないが、それこそバスチーユ広場当たりに設置すればいい。ちょっとアクセス道路が長くなるかもしれないが、このパリという都市の宝をしっかりと守り、その価値をさらに高める意義を考えれば費用対効果はとてつもなく高いものとなるであろう。

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(パリで最も美しいといわれるヴォージュ広場)

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(しかし、その美しい広場と美しい17世紀の建物の間には無粋な道路がつくられている)

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(空間の連続性が台無しにされている)

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(しかも路上駐車の自動車が景観的にマッチしていない)

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(ヴォージュ広場に行く際にもこの道路を横断しなくてはならない。これも無粋)
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