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ラーメン課のある山形県南陽市を訪れる [地域興し]

山形県南陽市にラーメン課がある。ということで、そんなおかしな自治体があるのか調べに行った。さて、南陽市役所に行き、このラーメン課を訪れると、どうもラーメン課というものはなく、南陽市みらい戦略課企画調整係内の事業「南陽市役所ラーメン課R&Rプロジェクト」であることを知る。流石にラーメン課はないか。ただ、我々だけでなく北海道の自治体も視察にそれで来たりしたそうであるから、我々だけが間抜けという訳ではない。
 さて、南陽市がなぜ、ラーメンでまちづくりをしたかというと、そのきっかけは中学生・高校生に「南陽市外の人に伝えたい南陽市の魅力は?」とアンケートで聞いたところ「ラーメン」との回答がベスト4に入ったからである。ちなみに1位はさくらんぼ、2位はラフランス、3位はワイン。「ラーメン」というのは市役所の人からすると「目から鱗」であったそうだ。というのも山形県は全国で最もラーメンの外食回数が高い県である。これは、お店だけでなく、店屋物でラーメンを注文する人が多いからだそうだ。山形では、お客さんが来た時におもてなしとして、ラーメンを注文するそうだ。別にちょっと伸びていようが気にもしないらしいから、本当、皆、ラーメンが好きなのかもしれない。逆に、うどんやそばといった補完財的なものの消費は少ないそうである。この、あまりにも日常に溶け込んでいたラーメンなので見落としていたが、確かにこれはイケるかもしれないと市役所の人は思ったそうである。県境を越えた福島県にある自治体はラーメンで全国的ブランドの喜多方市である。しかし、南陽市の人が喜多方市でラーメンを食べても、全然、感動しないそうである。それどころか、「宮内(南陽市の集落)の方がうめえっぺ」と思うそうだ。また、南陽市には食べログの東日本百名店が一軒ある。龍上海である。しかし、喜多方市には一軒もない(坂内食堂もまこと食堂も2019年2月時点では入っていない)。しかも、そのような仕掛けをしている自治体は少ない。
ということで、2016年にプロジェクトが発足したのである。まず、始めたのがラーメン会議。そして、ラーメン会員を募った。そして、ラーメン屋での写真を募ったフォト・コンテスト。さらには、ラーメン屋のカードを期間限定で配布したりもした。フォト・コンテストはそれほど上手くいかなかったが、カードに関しては、人々の収集癖を刺激したようで、結構、うまく行ったようだ。ラーメン・マップなども東北芸術工科大学の学生とコラボして作成している。これは写真ではなく、敢えて絵を描くなどして味を出そうとしている。
 このラーメンでまちづくり事業。成果は得られているのだろうか。近々に行われた中間報告ではあるが、平均でみるとラーメン店の売り上げは増えているそうだ。埼玉や群馬から来ているお客さんが増えている。商工観光課への取材では、マクロでの効果は見られていないというクールな回答ではあったが、やらないよりはプラスということは言えるのではないだろうか。
 課題としては、なぜラーメン屋ばかりに贔屓をするのか、という他業種の人達がクレームをしてくる可能性があることと、このラーメンを目当てに訪れた人を赤湯温泉に泊まらせるなどの波及効果をどのようにもたらすか、その仕組みを考えなくてはいけないことであろうか。
 とはいえ、例えば、私は喜多方のそばに行くと(例えば会津若松や磐梯高原)、ちょっと足を伸ばして喜多方まで行き、ラーメンを食べたりはする。また、ラーメンという地域ブランドをつくった喜多方市のメリットは結構、大きいものがあるような気がする(あくまで印象論であるが)。そのようなことを考えると、他業種のメリットは少ないだろうが、このラーメンでまちづくり、意外とそんなにバカに出来ないような政策かもしれないなと思ったりもした。

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(赤湯駅を下りると長いラーメンの広告が出迎える)

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(南陽四天王の一つ、葵)

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(葵のメニュー)

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